夫の転勤により正社員歴たった2年のCOBOLプログラマーが、ITコンサルタントになるまでの物語。

IT業界と、イクボス

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 皆さま、こんにちは! 転勤族協会TKT48/SE女子部部長/産業カウンセラーの「おっくー」こと 奥田美和です。

 

 先日、企業と在宅ワーカーの交流会に企業側で参加してきました。

「私も在宅ワーカーなんですよ~。広報やってます」

「え!?在宅で広報!?」

「はいー。TKT48という活動をやっていたら、よく取材を受けるようになったので、それを見込まれて」

「TKT48!?!?」

 

 名刺を渡すと……

「てんつま!!!!うはー!私も転勤族の娘だから…てんむす!!」

 このコピーライターさんとは、いつか一緒に仕事をすることになるかも、と思った瞬間でした(笑) たくさんの方にお会いしたけれど、印象に残るのはやはり「最初の7秒」ですね。

 

■あなたには「理想の上司」と呼べる人がいますか?

 さて、本題の「イクボス」について書いてみます。

 『「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことを指します(対象は男性管理職に限らず、増えるであろう女性管理職も)。

 ※NPOファザーリング・ジャパン「イクボスプロジェクト」HPより。

 

 「イクボス」と呼ばれるには、下記の「イクボス10ヶ条」を満たしている必要があります。

1.理解

 現代の子育て事情を理解し、部下がライフ(育児)に時間を割くことに、理解を示していること。

2.ダイバーシティ

 ライフに時間を割いている部下を、差別(冷遇)せず、ダイバーシティな経営をしていること。

3.知識

 ライフのための社内制度(育休制度など)や法律(労基法など)を、知っていること。

4.組織浸透

 管轄している組織(例えば部長なら部)全体に、ライフを軽視せず積極的に時間を割くことを推奨し広めていること。

5.配慮

 家族を伴う転勤や単身赴任など、部下のライフに「大きく」影響を及ぼす人事については、最大限の配慮をしていること。

6.業務

 育休取得者などが出ても、組織内の業務が滞りなく進むために、組織内の情報共有作り、チームワークの醸成、モバイルやクラウド化など、可能な手段を講じていること。

7.時間捻出

 部下がライフの時間を取りやすいよう、会議の削減、書類の削減、意思決定の迅速化、裁量型体制などを進めていること。

8.提言

 ボスからみた上司や人事部などに対し、部下のライフを重視した経営をするよう、提言していること。

9.有言実行

 イクボスのいる組織や企業は、業績も向上するということを実証し、社会に広める努力をしていること。

10.塊より始めよ

 ボス自ら、ワークライフバランスを重視し、人生を楽しんでいること。

 

 9業界13社経験した中で、私には3人だけ「イクボス=理想の上司」と呼べる人がいます。

① 第2種情報処理技術者に合格しなかったからなかなか昇進できなかったけれど、失敗した新人を叱るのではなくメンター役の先輩を叱る(後でさらに上の先輩にフォローさせる)ことで、新人には「先輩が怒られたのは自分のせいだ、先輩に迷惑をかけないように頑張らなくちゃ」と思わせ、先輩には「自分がちゃんと新人のフォローをしないと、怒られるのは私だから頑張らなくちゃ」と思わせた、チームリーダー。

② 部長と喧嘩してまで、部下を守ってくれたチームリーダー、その1。(その後昇進しなかったけれど)

③ 部長と喧嘩してまで、部下を守ってくれたチームリーダー、その2。(その後別の部署に異動になったけれど)

 

 あれ?私が「イクボス」だと思っているリーダー、みんな社内では出世してない!(その後、別の会社に行って取締役になった方はいますが。)

 「イクボス10ヶ条」8番目に、『ボスからみた上司や人事部などに対し、部下のライフを重視した経営をするよう、提言していること。』とありますが、決して「喧嘩」するのではなく「提言」することが大事なんですね。プロパー(正社員)でなければ、即クビになりそうですから。

 

■IT業界で、どこまで「イクボス」になれるのか

 「イクボス10ヶ条」6番目に、『育休取得者などが出ても、組織内の業務が滞りなく進むために、組織内の情報共有作り、チームワークの醸成、モバイルやクラウド化など、可能な手段を講じていること。』とあります。

 

 例えば、チームで一番確実にプログラミングをしてくれる女性正社員がいたとします。彼女が、本稼働3か月前に妊娠が発覚、つわりも酷く、休みがちに。作らなければいけないプログラムは後10本あるとします。

 PLであるあなたは、どうしますか?

 PMであるあなたは、どうしますか?

 チームリーダーであるあなたは、どうしますか?

 

 ――似たような状態に直面した時、ボスが出した答えは「奥田はスケジュール通りの進捗だから、奥田がやって」でした(!)

 確かに、チームリーダー 兼 PMはもうプログラミングスキルはないし、彼女のチームのSEは今にも倒れそうな顔をしている……。

 チームで唯一20時前に退社していた私が「ワークライフバランス死守するので、残業はできません!」と言おうものなら、明日から冷たい目で見られてしまいます。

 当時は時給で契約していて、残業代が全て出たので、「この開発が終わったらブランドバックを買ってやるー!」と、なんとかモチベーションを保ちながらプログラムを作り終えた気がします。

 

 企画書を書いたりベンダーマネジメントといった上流工程なら何とかなると思いますが、実際の開発現場では『育休取得者などが出ても、組織内の業務が滞りなく進むために、組織内の情報共有作り、チームワークの醸成、モバイルやクラウド化など、可能な手段を講じていること。』というのはなかなか難しい課題です。

 育休取得者がいなくても、「組織内の業務が滞りなく進む」こと自体が少ないのですから。

 

 

 そんなIT業界にメスを入れられるのか?

――「イクボスITベンチャー同盟」。

 

 「イクボスITベンチャー同盟」についての詳細は、公表できる時期になったら記事にしてみようと思います。

 次回もお楽しみに!

 

■本日のまとめ:「イクボス」とは

1.チームメンバーみんなのお父ちゃん(お母ちゃん)。子どもたち(メンバー)を守るために戦う相手が多いけれど、味方も多い。

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