大震災と変わった日々と
こんにちわ。草食系妙齢プログラマ 野口おおすけです。
このたびの東北太平洋沖地震によって被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
地震発生時は仕事中で、客先のビルにいました。ちょうど仕事も一区切りしたところで、自席でコーヒーを飲んでいるときに地震が発生しました。あぁいつもの小さな地震だな程度に思っていましたが揺れも長く激しくなり、これは危ないと感じ揺れが収まるまで机の下で身を守る体勢となりました。その後、ビルは非常用電源に切り替わり、避難するように指示されました。そのあと、ビルから自宅まで徒歩で帰宅しました。
わたしは、大きな地震にあうのはこれで3回目です。1回目は1995年に発生した阪神・淡路大震災です。中学生であった当時、神戸で被災しました。このとき神戸の町は甚大な被害を受けました。自宅も半壊となりました。2回目は2000年に発生した鳥取県西部地震です。大学生だった当時、鳥取で被災しました。このときは鳥取県東部にいたので、自分の周りではさほど大きな被害ではありませんでした。そして、今回の地震です。
今回は、わたしの経験から、巨大地震が発生した直後どんなことが起こるかをお送りします。
■地震は一瞬。でも、起こったことを理解するには時間がかかる
どの地震も共通して言えるのは、地震が発生するのは「一瞬」だということ。最大の揺れが続くのは5分もありません。しかし、実際にどのような被害が発生し、何が起こったのか理解するには少なくともその後、1時間はかかります。さらに、被害の詳細状況が分かるのは、半日以上かかります。さらに冷静に事象を分析できるようになるには、もっともっと時間がかかります。
地震発生直後は、安全の確保が第一です。建物の中が危険であれば、外に避難することや津波が発生するような場合は高台に避難するなど、身を守ることが一番です。その後で情報収集しましょう。避難しながら、携帯電話やスマートフォンで情報収集をしている姿を多く見かけました。停電などで足下も悪く、さらなる被害を招く恐れがありますので、身の安全を確保してからにしましょう。
また、地震発生直後のインターネット上は「情報をください」というリクエストが圧倒的に多く、レスポンスはあまりありません。また、回線も混み合っていたり、ネットワークに接続できないことが多いので、そんなに焦って情報収集しても効率がいいわけではありません。
よくネット上で言われる「まだ焦る時間じゃない」ではなく「もう焦っても仕方ない」という心持ちで落ち着いて行動しましょう。
■ライフラインが寸断される
電気・ガス・水道は日頃あって当たり前なのですが、巨大地震の後はこれらのものは止まってしまいます。経験上、復旧は電気、水道、ガスの順だと思います。ただし、今回のように、電気は復旧したものの、電気需要の状況によって使用不能となることもありえます。水道も、飲み水として利用できない状態になることもありえます。
当たり前のようにあったものが急になくなると、とても不安になります。「なくして初めて分かる大切さ」なんていう話をよく聞きますが、まさにその通りです。とくに、電気がない状況では、携帯電話などのバッテリが切れてしまうと、通信手段を失うことになります。発信着信とも不可能となり安否も分からなくなってしまいます。
電話回線はしばらくトラフィックが増大して使いものにならないので、繰り返しかけ直したい気持ちをグッと押さえて、電池を温存しましょう。とくにスマートフォンは、バッテリ消費量が早いので注意が必要です。インターネットが利用可能である場合は、SkypeのSkypeOut機能を使うと一般回線に電話をかけることが可能です。今回の地震後、実家に無事を知らせる時に利用しました。
■電車も止まる
電車だけでなく、交通機関も止まってしまいます。今回の地震発生後と翌日は徒歩で職場に向かいました。幸い、自宅から職場があるいて1時間ほどなので可能だったのですが、離れたところからの徒歩帰宅となると、大変です。職場の近くで自転車を買って帰宅したという方もおられたようです。
交通機関の乱れは当分の間、続きます。今回のように計画停電があると、なおさらです。そういうときは不要不急に出社することを控えるべきでしょう。どうしても会社にいかなければならないという事情がなければ、交通機関が落ち着いてからの出社でもよいのではないでしょうか。
ITエンジニアの仕事であれば、「在宅勤務」というのも1つのやり方です。そのための環境構築や、社内の仕組み作りはあらかじめ必要ですが。
今回は、わたしの経験から大地震発生後に何が起こるかということをお送りしました。直接の被災地域ではないのですが、今回の大地震でシステムの運用に問題が発生した上に年度末も近いということで、急に忙しくなりました。しばらく、このような日々が続きますが読者の皆様も十分に気をつけてお過ごしください。
それでは、また次回。