草食系妙齢プログラマが見てきた現場の不思議な話をお送りします。

現場で「なんで?」 って思ったことはありませんか?

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 こんにちは。草食系妙齢プログラマ、野口おおすけです。関東はまだまだ暑い日が続いていますが、いかがおすごしでしょうか。わたしは夜になっても気温が下がらず寝苦しい毎日を送っています。ただでさえ夏場は弱っているのに、今年の暑さにさらにやられています。そんな中、ついにiPhone 4を購入しました。これまでも別ベンダのスマートフォンをつかっていたのですが、思い切って乗り換えました。いろいろなアプリをインストールして楽しんでいます。はやくガジェット好きの森姫先輩に負けじと使いこなせるようになりたいものです。

 さて今回は業務中に発生する作業について「なんで?」 とツッコミをいれることについてお送りしていきます。業務において発生する作業に「なんで?」 というツッコミをいれることで、作業について考え直すキッカケをつくりましょう。

■日常業務で「なんで?」 と思うことはありませんか?

 わたしが大学を卒業して初めて勤めた会社の先輩に「どんなソースコードでも1行1行意味がある。意味を説明できないソースは書くな」と教わったことがあります。以前このコラムでご紹介した『なれる! SE――2週間でわかる? SE入門』(電撃文庫)という本の中でも、主人公に対して先輩が同じようなことを説いています。

 日々の業務の中で「なんでこの作業が必要なんだろう」と考えたことはありませんか? 仕事を始めたばかりのころ、指示通りに作業していればこのような疑問はもたないかもしれません。しかし、時間が経ち経験を積んできても、このような疑問を持たないとしたらどうでしょう。現状がパーフェクトであれば問題ありませんが、そうでないならばいささか問題です。少なからずどのような現場でも「なんでこんな作業をやっているのだろう」「なんでこんな手順でやっているのだろう」と疑問に思う部分があるかとおもいます。

 ドキュメント1つをとっても、なぜこのようなものを作成しているのだろうか、と考えることがあります。その多くの原因はその作業が生み出す効果や付加価値が作業と釣り合いが取れていないからです。何日もかけて作ったドキュメントも、それが十分に活用できなければ、コストと効果が見合っていないといえます。よくいわれる「リーンな開発」とは、真逆の状態です。

 「なんで?」 と思う作業には、必ず何かしらの無駄な部分があります。「人生回り道」なんてCMが以前ありましたが、仕事ではなかなかそうはいきません。無駄な作業はできるだけ避けるべきです。無駄な作業をいつまでもやっていてもモチベーションも下がる一方でしょう。無駄な作業は無駄なコストになり、結果、誰も得しない状態を招くだけです。

 加えて、無駄な作業は、プロジェクトを管理する数字にも、なかなかあらわれません。誰しもが、それをやることを疑問に思わないからです。作業がアサインされたときに「なんで?」 と一度考えてみてください。分からなかったら、作業の依頼元に一度尋ねてみてましょう。明確な理由がなければ、その作業の方法や存在価値について一度考えてみてください。一度に業務に関するすべての作業を見直すことはとても時間がかかります。それでも、日々の業務の中で少しずつ行えば、よりよい方向にプロジェクトが進行していくと思います。

 さて次回はお客さまに対してのツッコミ力についてお送りします。それでは、また。

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