今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

134.経営判断してみる

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初回:2021/3/3

1.経営判断は否定できない

P子「今回は経営者側のお話?」(※1

 一応、対象者は経営者じゃない一般社員と考えています。

 本来、経営判断は、経営方針に基づいて行われます。その経営方針は『何でもあり』ではなく、まず経営理念に基づいた方針にしなければなりません。もちろん大企業や多国籍企業の場合、経営理念そのものが『何でもあり』に近いので参考にならないかもしれませんが、経営理念があり、経営方針があり、企業として行うのか行わないのかを判断することが、経営判断であり、経営者の重要なお仕事です。

 《参考資料》
  https://marketer.jp/management-philosophy.html
  経営理念とは?有名企業の理念30選
  2020.04.14

 この、経営判断は日々行われており、一歩間違えると企業そのものの存続にかかわる重要なものです。

 例えば、今では普通に売られているペットボトルの水やお茶ですが、どこかの誰かが『経営判断』して販売を始めたのだと思います。今では当たり前のように売っていますが、最初に決断するというのは、大変だったと思います。最近の例でいうと、容量120mlの『小さな水筒』なんて、私には発想すら出来ないと思います。

 また、たまごっちの大ブームを受けて大増産するという『経営判断』の結果、最終的に45億円の赤字になったそうです。一種のバブル状態なので、そういう経営判断は致し方無かったのかもしれません。

 さて、経営判断ですが、これの『良し悪し』は判断自体では決めることが出来ません。簡単に言うと結果論でしか判断できないという事です。

 つまり、経営判断においては『論理的に否定できない』と思っています。

 ただし、経営理念や経営方針に基づいていない経営判断は、周りの人達が反対しても良いと思います。

2.経営責任は問えない

 経営判断は結果でしか、正しかったのか間違っていたのかを判断できません。では間違った経営判断をした場合、責任を追及できるのでしょうか?

 もちろん、それなりの会社規模があり、経営判断を失敗した経営者や幹部を降格や責任を取らせたとして、次に来る経営幹部の人や古参幹部が、今後チャレンジングな経営判断を下すことが出来るでしょうか?これは『経営判断を失敗した人に責任を取らせるという経営判断』なので、この判断自体は否定できないため、あくまで私が経営者なら、そういう会社は衰退していくと思っているため、責任は問えないと経営判断すると思います。

 企業は存続するにしても衰退するにしても、結果でしか判断できない経営判断の責任は問えないと思います。

P子「でも、赤字でつぶれちゃったら?」

 例えば、以前も参考資料にピックアップしたこのような例の場合です。

 《参考資料》
  https://limo.media/articles/-/20574
  震災時「5000円の弁当」で儲けた店が3カ月で閉店した理由
  2020.11.29 00:00
  三科 公孝

 このケースでいうと、きちんとした経営理念があって、それに基づいた経営方針があり、そして経営判断した結果であれば、仕方がないとあきらめてください。どのような経営理念だったかは知りませんけど。

P子「無責任ね。社員の生活がかかっているのよ」

 通常、会社の命運のすべてを委ねるような経営判断はマズいと思いますが、何も挑戦しないという経営判断の方が、じわじわと会社の寿命を縮めると思っています。

 8割の経営判断は、統計上の数字や市場動向などを考慮して決定すればよいのですが、残りの2割程度は、チャレンジングな判断を行っても良いと思います。組織を活性化するためには必要は経営判断だと思います。

3.一般社員も経営判断する

P子「一般社員じゃ経営に口出せないでしょ」

 今回は、そういう意味ではありません。サラリーマンをしている一般社員は、通常業務命令で仕事をしていると思います。自分の判断(裁量)はある程度あるとしても、自分で判断した仕事はしていないでしょう。そこで『経営判断』して自分なりの仕事をしましょうという提案です。

 もちろん、全てではなく2割程度の時間を自分の下した経営判断に基づいた仕事をするという感じです。もちろん、それなりのルールがあると思っています。

 1.自分の中の理念に基づいた方針を実現するための判断であること
 2.2割を自己都合の仕事に、8割を従来からの会社命令の仕事に充てる
 3.自己都合の仕事は公表しておき、定期的に上司や同僚に進捗報告する
 4.自己都合の仕事は、あえてチャレンジングな事を選ぶ
 5.残りの8割の時間で、他の人の10割の仕事をこなす

 この、自己都合の仕事は、周りから無謀だとか実現不可能だとか思われても構いません。いや、逆にそれくらいの方が良いでしょう。ただし、本人が成功すると信じている必要があります。結果として成功するか失敗するかは判りませんけど。

 だからこそ、あえてコソコソするのではなく公に事を進める必要があります。どのみち、上司には言っておかないとダメでしょうし、そうであれば、周りの人達にも知っていてもらった方が動きやすいと思います。

 失敗したとしても、その挑戦に意味はあると思いますし、成功すれば自己都合の仕事...自分が本当にしたかった仕事の時間を増やすことが出来ます。部下を付けてもらえたり、部門を丸ごと作ってもらえたり、子会社まで作ってもらえるかも。

P子「そんなに成功したなら、独立した方が速いかもね」

 すべての社員が『自己都合の仕事』を作り出せるとは思えませんが、これまた、何割かの社員なら、行えると思います。

 性別や年齢、国籍などが異なる人達を雇ったとしても、その会社の色に染めてしまうのであれば意味がありません。『自己都合の仕事』なら、根本的に考え方が異なる多様性(ダイバーシティ)も発揮するでしょうし、それらを皆が受容(インクルージョン)できれば、活性化された組織になるんじゃないかと私は思っています。

 ほな、さいなら。

======= <<注釈>>=======

※1 P子「今回は経営者側のお話?」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。


スピンオフ:CIA京都支店『妖精の杜』

 ここはCIA京都支店のデバイス開発室。安らぎを求めて傷ついた戦士が立ち寄る憩いの場所、通称『妖精の杜』と呼ばれていた。

 P子:CIA京都支店の優秀なスパイ。早坂さんにはなぜか毒を吐く。
 早坂:デバイス開発室室長代理。みんなから『妖精さん』と呼ばれている。

 早坂:「P子さんはミラクルコミュニケーションシステムズの社長さんですよね」
 P子:「何?正式に雇って欲しいの?」
 早坂:「私はCAI京都支店の社員のままでいいですよ」
 P子:「どこにいても働かないもんね」
 早坂:「そんなことは...ない事も無いか」
 P子:「今度社名をミラクルシステムにして、略称をMSにしようかと思ってるの」
 早坂:「パクパクどころの騒ぎじゃなくなるので止めてください」
 P子:「経営判断は否定できないんでしょ」
 早坂:「違法な判断は別です」

Comment(2)

コメント

おたみ

いわゆる「勤め人/サラリーマン」でもどの組織/職種で働くのか、辞めるのか続けるのか、など広い意味では「経営判断」を必要とされているのかもしれませんね。

ちゃとらん

おたみさん、コメントありがとうございます。


『人生は選択の連続である』とはシェイクスピアの名言でしょうか?


言われて気が付きましたが、まさにその通りです。
本文に入れておけば、かっこよかったですね。


ここでは、もっと狭い意味で、たとえサラリーマンであっても、言われたことだけではなく、自分から進んで何かをしませんか?レベルのお話です。

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