093.エンジニアの能力判定方法
初回:2020/09/09
1.エンジニアの経歴詐称...からの~
P子「今回もパクパク?」(※1)
手塚さんの『エンジニアの経歴詐称』の問題提起ですが、ググっと来ました。
最初に言っておくと、経歴詐称なんて論外です。
食堂のディスプレイに飾ってある『天丼』のエビが4尾なのに、出てきたドンブリには3尾しか乗ってなければ、完全に詐欺です。所がディスプレイには、丸々太ったエビが3尾乗っているのに、出てきたエビが細身の場合は詐欺とまでは言えないかもしれません。さらにいうと、丸々太ったエビが出てきても、コロモばかりが多くてエビ自体が小さい場合『ディスプレイに偽りなし』なので訴えることもできないでしょう。2度と行きませんけど。
P子「なんか、この間の事、根に持ってる?」
コロモを食べても食べてもエビが出てこない...結局出てきたエビって、シッポの大きなオキアミかと思いました。
P子「そのことを愚痴りたいだけ?」
いや、話をもとに戻しましょう。私自身は社内SEなので、経歴詐称などとは縁がありませんが、例えばあるプロジェクトに1年10か月参加していたとして、経歴書には2年と書くのは詐称なのか四捨五入なのか、どちらでしょう。
P子「四捨五入じゃなくて、6か月単位に切り上げしちゃうんでしょ」
私は、Pythonが嫌いですが、もし転職するならPython歴2年で、アピールします。
P子「このコラムを書き始めた年数と、ほぼ同じという計算ね。その前にタイトル詐欺って噂も...」
経歴詐称問題は、その判定も難しく多少の盛り付けは誰にでもあるのでしょう。所で、完全に経歴詐称がなくなったとして、それですべてうまくいく...なんてことになるのでしょうか?
ここでは、経歴詐称ネタではなく、そもそもエンジニアの能力って、どうやって測ればよいのか?という所を考えてみたいと思います。
2.エンジニアの能力
例えば、Java歴10年のエンジニアと、Java歴5年のエンジニアがいたとします。どちらを採用しますか?
P子「コロナ禍で仕事が減っているのでどちらも採用しません」
いや、そんな『なぞなぞ』を出しているつもりはありません。例えば、Javaの保守を10年やっており、メインはCOBOL開発でも、Java歴10年です。過去の作業時間を合算して人月工数を出すなんてこともできないでしょう。私の知ってる範囲だけでも、10年選手でもなんとなくコーディングセンスが悪い人もいれば、1年でものすごく腕をあげてくる人もいます。経歴を嘘偽りなく書いたとしても、参考レベルであって、その人の能力を表していません。
では、どうすればよいのか?
P子「TOEICみたいな指標が必要なんじゃないの」
情報処理技術者試験をSES応募時の必須にするとか。それでも、基礎知識は測れても、実務能力がそのまま試験結果に表れているとは言えないと思います。
P子「採用試験みたいな事を毎回行う...とか?」
問題を作る方も結構パワーが必要です。最初はお試しで雇用してみて、良さそうなら継続する...みたいなシステムが必要なんでしょう。
P子「でもSESなら顧客から指名はできないし、派遣なら3年ルールもあるから」
SE本人も、色々なキャリアを積みたい人もいるでしょうし、逆にずっと継続して働くなら正社員として雇用してよという事になるかもしれません。
それに、能力だけではなくその職場環境に合っているかどうかという事も重要です。きっちりしたい人がいい加減な職場ではストレスがたまるでしょうし、ひらめきアイデアを重視する人が、何でもマニュアルに沿って作業する職場では能力を十分に発揮できないかもしれません。
3.結局のところ...
やはり、顧客もエンジニアもお試し期間が必要という事でしょう。
P子「お試し期間は単価が安いんでしょ。お試しばっかりする企業が出てこない?」
デパ地下の試食ばっかりしている大阪のおばちゃんじゃあるまいし。
P子「大阪のおばちゃんが怒るわよ。当たってるだけに...」
やはり、人の能力を単純に測定する事なんて不可能なんでしょうか?それでも、何らかの指標は作れるんじゃないかと思っています。
そもそも、仕事の成果と給与を関連付けなければ、こんなことで悩む必要もないんです。
P子「また、ベーシックインカムのお話?」
今回は、そんなつもりはなかったんですが、資本主義が進み過ぎたために、色々と弊害が目立ってきているような気がします。
P子「そんなことは無いようなことは無い感じもしないでもないかもしれないこともない気がします」
それは私のセリフです。
ほな、さいなら・・・と言いたいところですが、追記です。
P子「まだ、公開もしてないのに追記って...」
だって、今から練り直すと流れがおかしくなってしまいます。それに、手塚さんが「これからはペースダウンするつもりで、公開も木曜日じゃないことも多くなると思います。」って書いてたので、安心して水曜日にアップしようと思ったら、5日も経たないうちに続編をアップするんだもん...
『派遣元会社によるエンジニア経歴詐称は犯罪になるの?分からないので専門家に聞いてみた』
私も経歴詐称の良し悪しというより、エンジニアの精神的負担や裁判のリスクを考えると、由々しき問題だと思います。
P子「良し悪しというより悪し悪しでしょ」
かといって『会社に対して改善要求する』ことが出来るなら普通に『やめてね』ってお願いできるでしょうし、悪徳企業なら、上司や営業ににらまれて不利に取り扱われるリスクもあるでしょう。やはり誰かに相談するとか、だめなら早めに逃げることで、裁判とかのリスクを避けるという意味で最良なんでしょう。
とは言うものの、ちょっとくらいの盛り付けはいつでもどこでも行われているのでしょうから、限度というかお互い(発注側も受注側も)承知の範囲であれば、仕方ないと思います。
P子「詐称肯定派なの?」
いえ、制限速度10kmオーバーなら許してね派です。1kmオーバーでも違法は違法ですから。
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1P子「今回もパクパク?」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。