LE社のエンジニアたちの風がふくまま気の向くまま本音コラム

わたしがAndroidを選んだ理由(その2)

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■前回の続き

 (株)リーディング・エッジ社にて、Androidの研究開発を行っている山本昭弘です。

 前回の続きをようやく書きます。Androidのメリットは、さまざまな人がメディアで唱えているので、開発者から見た立場でご紹介します。

■Javaを知っていると、結構簡単にアプリが作れる

 AndroidのJavaは、本当のJavaではないのは理解しています。

 しかし、長年Javaで開発をした人間にとっては、とても理解がしやすいです。1週間ぐらいAndroid入門書を読めば、簡単なアプリであればすぐに作ることができます。そこから先は、ネットで調べながら1カ月もあれば、余暇を利用してもそれなりのプログラムが作れます。

 これが楽しい。

 GoogleMarketで欲しいアプリを検索するより、自分で作ってしまう方が楽しかったりします。タッチパネル・Gセンサー・加速度センサー使うことにより、PCのアプリよりも直観的なUIが作れます。我が子は1歳半なのですが、わたしの作ったアプリを操作して、楽しんでいる姿は今までのPCアプリではなかなか味わえないんじゃないでしょうか。

■フレームワークが薄い

 前回も書いたのですが、今のJava開発はフレームワークが多すぎてゲンナリします。1つようやくマスターしたと思ったら、新しいのがすぐに出て……といった具合です。Androidの場合、それがない。というか、本体のメモリが512MBしかないハードウェアではそれができないと言った方が良いですが……。

 よくiPhoneと比べられるところで、内部メモリを引き合いに出されることがあります。Androidは512MBなのですが、iPhoneは最低8GBで最新のは32GBもあります。これは、アプリのサイズが全然違う事があげられます。Androidアプリの場合、100KBを超えるアプリってそんなにないですが、iPhoneの場合は40~50Mbというものが多いためです。このAndroidOSの設計は、わたしはすばらしいと思います。Intentの技術によりこれが実現できているのですが、この発想がすばらしいです。

■AndroidMarketのいい加減さがいい

 どうしてもAppleStoreと比較をしてしまうのですが、GoogleMarketは比較的早くMarketにアップしてくれます。おまけに、個人が作ったプログラムもWeb上で簡単に公開して、ダウンロードしてインストールができます。(野良アプリOKのチェックを入れないとダメですが)。

 これがまた素晴らしくいいです。ちょこっと作ったプログラムが間単に公開できるかどうかは、ビジネスとしてシステム開発を行った際も役立ちます。だって、重大な仕様バグがあって、「納品が審査が通らないとできないので、1週間後になります」なんてありえないでしょう??

■まとめると、開発がしやすいところがいい

 まだまだAndroidOSはバグがあるのですが、とても開発がしやすいといえます。開発がしやすいということは、多くのソフトウエアがたくさんできあがってきます。これは、メインフレームが主流だったころのPCを思い出させるのではないでしょうか。当時のPCは、マニアのおもちゃでしかありませんでした。ですが、メインフレームでは開発をするのが困難でした。PCとメインフレームの大きな差は、「PCは開発がしやすかった」が上げられます。そして、現在のPCが流行った状況を見れば、誰もが一目瞭然です。まだまだAndroidが流行るのには越えなければならない問題が沢山あります。ですが、流行る要素があるのは事実です。

 これが、わたしがAndroidを選んだ理由です。

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