言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

コミュニケーションが通じれば貞子は最高の嫁になる

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貞子とは、あのホラー映画で有名な貞子さんです。呪いのビデオを再生すると、井戸から出てきてVRばりに画面から飛び出してくる彼女です。おどろおどろしく表現されていますが、よく見ると彼女は素敵な女性の方じゃないですかね?スタイルもいいし、よく見ると髪もきれいです。あれだけのロングヘアーでもきちんと手入れされています。確かに爪は傷んでいますが、井戸から這い上がってくるんです。爪くらい汚れても仕方がありません。ちゃんと身なりを整えれば、見違えることは間違いないでしょう。

もし、呪いのビデオを再生して画面から貞子さんがはい出してきたらどうしますか?普通の人は恐怖におののいて取り乱してしまうことでしょう。でも、ここで冷静になれるかどうかで運命が分かれます。よくよく考えてください。井戸から這い出して、二次元の壁すら乗り越えて会いに来てくれているのです。貞子さんも疲労困憊なはずです。そんなレディーを化け物扱いはひどくないでしょうか。私なら、画面から苦しそうに這い出る貞子さんに手を差し出して「待ってたよ、よく来てくれたね」と一言ねぎらいます。

相手がどんな人でも、まず話を聞くところから初めてみましょう。貞子さんにも、次元を超えてまであなたに会いに来る理由があるはずです。それがネガティブな理由でも、ちょっとしたきっかけで分かり合えることもあるかもしれません。私なら、画面から出てきた貞子さんにまず落ち着いてもらうために、温かい飲み物でも出して話をするところから初めます。まずは相手に安心してもらうことが大事だと思います。誰かと話をするときの重要なポイントです。

もし、貞子さんがちゃんと身なりを整えて、にっこり笑顔で画面から出てきたらどうでしょう。多分、ホラー映画ではなくハートフルなラブストーリーになるでしょう。新海誠さんの次回作で、タイトルは「画面の子」で作成して頂きたいです。でも、貞子さんにはそれができない事情があるはずです。もしそれを理解したうえで乗り越えられたなら、映画「リング」はホラー映画ではなく、ハートフルなラブストーリーになったことでしょう。ラストーシーンを貞子さんの薬指に指輪はめるシーンにすれば、映画のタイトルが「リング」のままでも筋が通ります。

唐突に話題は急旋回しますが、これはエンジニアの採用にも言えることです。ハイスペックでも経歴がボロボロなエンジニアはたくさんいます。今後、優秀なエンジニアを望むのであれば、スペックを提示してふるい分けするのではなく、フラットな立場で、まずは話をきしっかりと聞くことが必要なのではないでしょうか。経歴も中身も優秀なエンジニアは、Google や Apple のような企業に行ってしまいます。一般的な会社が優秀なエンジニアを雇えるとすれば、経歴がボロボロでも中身がすごいエンジニアになるでしょう。目利きになる以外に、優秀なエンジニアを雇うことはできません。

採用をホラーにするか、サクセス・ストーリーにするかは、採用側の行動で大きく変わります。

Comment(2)

コメント

山無駄

お菊の皿もそうですね。
能力をしっかり見極めれば、ビジネスとしてやっていけます。

はるひ

思うに、ホラーは人の心にある偏見と敵意をデフォルメしてヒステリックに描いているものなので、筆者のような「愛」を通さないと本質は見えないのでしょう。


日本人は封建制時代以来の相互監視と、自分の下に身分の低いもの存在を確認することで自分の地位を確認するという姿勢をいまだに捨てられていないので、本来仕事「仲間」候補者であるはずの応募者に対しても、頭を下げてくる身分の低いものとしか見ておらず、「愛」というフィルターをなかなかかけづらいのではないだろうか。

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