言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

VBAだけ頑張ってもITエンジニアにはなれない

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VBAをITスキルとして考えた場合、グレーゾーンではないかと考えます。まず、「VBAが書けます!」という人を見て、「ITができる人」と判断する人と、「単にExcelに詳しい人」と、判断が分かれるからです。SESの営業さんに聞いたのですが、ITの案件としてVBAの案件はあるそうです。ただし、単価は他の言語に比べて安いそうです。厳しくみれば、単価イコール評価であり、信用です。ITエンジニアとして見たら、VBAを書ける程度では単価や信用は得られないということです。実際、VBAは難易度が低いです。ある程度のレベルであれば、誰でもたどり着けます。

世の中を見渡すと、VBAでお金を稼いでいる人が一定数はいるようです。ただそういう人の内訳をみると、他の言語をたしなんだ経験があるか、コンサル的な知識やスキルを併せ持っています。VBAだけで稼げるとすれば、元々、非ITの社員がVBAの対応を振られ続け、その道に長けるようになった。というパターンをよく見ます。ITエンジニアとしては低単価ですが、普通の派遣社員としては高額な部類に入れます。

そもそも、VBAは簡単便利に使うもので、ガッツリ深めてやりこむメリットが薄いです。なので、専門性を追求するとメリットが薄くなり、離れていくのかもしれません。VBAを専門的にやっていてエンジニアとして活躍している、という事例はあまり聞きません。昔はVBAを書いていて、今は別の言語でエンジニアというのはよく聞きます。専門性を高めていくにしたがい、VBAから離れていっているという傾向があります。

十五年くらい前であれば、VBAでもITエンジニアでギリギリ通じたかもしれません。今、グレーゾーンになったのは、他の言語が大きく進歩したというのがあります。もう、VBAで学べる概念だけでは、使いこなすのは難しいでしょう。VBAで致命的なのは、他の人が書いたモジュールをパッケージとして活用する仕組みが無いことです。この仕組みの有無で、プログラミングの組み方が大きく変わります。

ここ数年、急に「VBAで自動化!」「VBAで何でもできる!」のような本が大量に出版んされるようになり、VBAをやる人が急増したようです。VBAを奇跡の御業のように語られるのを、ネット上でちょくちょく見かけるようになりました。便利なのは認めますが、そういうものではありません。技術云々というより、そういう安直な思考でITエンジニアというのは、事故を起こしそうで怖いです。VBA程度に舞い上がっていないで、多くを学んで地に足をつけて欲しいものです。

Comment(2)

コメント

すぎエモン

ExcelVBAととAccessVBAと活用する事で
専門的なプログラミング知識が無くても
ある程度の軽量システムが作れるなんて!
これぞ、麗しきEUCの極致ですわ!

とか、まことしやかに言われていた時代もありました。
しかし、それで「誰もメンテできない、
塩漬けVBAシステム」が大量生産されてしまい
今はそれが負の遺産となり
ユーザの現場を混乱させています。

「VBAは個人で嗜むものであり、チームに持ち込まない」
という割り切りが欲しいです。

Horus

データの捌き方を知らないままVBAを使うと、ろくなことにならないですからね。

ツール云々の前に、ちゃんとデータの捌き方を覚えて欲しいものです。昔はAccessのVBAの本でそういう内容のものもあったのですが、今は「VBA便利!」みたいなのばかりです。そういう意味で、昔よりVBAを書く人の質は落ちたと思います。

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