言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

稼ぎたいならエンジニアは止めておこう

»

最近、SNSを見ていると「ITエンジニアは稼げる!」と思ってる人を多く見かけます。実際エンジニアをやっていますが、そんなに稼げるものでもありません。頑張ったとして、普通の会社員の上の方くらいです。たまにいる一千万以上を稼ぐような人は、エンジニアっぽいけど経営をしているような方々です。純粋にエンジニアとしてそのくらい稼ぎたいなら、相当高い専門性を持っていなければ無理です。

あと、技術を活かして副業で稼ぐという手があります。しかし、これも思う以上に大変なのでお勧めしません。副業になるような技術だと、どうしても競合が多くなります。副業をする人が仕事の依頼を受けるために使用するココナラというサイトを見てみると、登録者の数が多いです。依頼を受けた数字の部分を見ると、けっこう一桁の人も多く、儲けた金額を計算すると数万円程度だったりします。苦労に対して割に合わないです。

エンジニアで稼ごうと思うなら常套手段では稼げません。また、業界のニーズはありますが、多くお金をもらえる構造がありません。苦労に対して稼いだお金という視点で計算すると、日ごろのスキルアップの労力が加算されるので、どうしても割に合わなくなります。それなりに技術が好きで、学習を継続できる人でないと、生き残るだけでも苦労します。実際に、エンジニアをやっていて稼げているという人をあまり見ません。優秀さが賃金に直結している訳でもありません。

なにより、エンジニアをやっていてもお金の流れを学ぶことができません。これがエンジニアで稼げない最大の要因かと思います。本当にお金を稼ぎたいなら、お金について学ぶ必要があります。どんなに技術を学んでも、お金のことは理解できません。お金のことを学ぶことで、どこのポジションにお金が多く流れるかを知って、そこに入り込む努力をしましょう。お金の流れてこないところで技術を磨いても、信頼は得られても賃金は上がりません。

もっと根本的なところを言えば、働いている時点で負けです。生まれた時点で資産が無ければ、マイナススタートです。本当のお金持ちは動かずして稼ぎます。稼いだお金の恩恵を得たいなら、優雅にその富を味わえる環境や時間も必要になります。必要なのは不労所得です。私は、エンジニアの仕事で不労所得を得る手段を知りません。もしそのような方法があったとして、どの程度の再現性があるでしょうか。ということで、エンジニアが儲かると思っている人は、考えを改めましょう。

Comment(12)

コメント

ITは稼げる

Horusさんが、どのポジションにいるのか明らかにしないとアドバイスしようがないですが、東京なら稼げる業界の一つだと思いますよ。私の知り合いのフリーはほぼ全員年収1000万以上。会社員も600~1500万くらい。

・監視オペ・テスター
・社内SE・運用オペ・サービスデスク・ヘルプデスク
・開発・運用SE
・上流SE・プリセールス(ITコンサル)・国内大手・そこそこできるフリーランサー
・DX系戦略コンサル・外資IT・できるフリーランサー

下に行くほど高いって感じでしょうか。開発や運用SEレベルであれば、そこそこ稼げると思いますけどね。

ITは稼げる

返信ありがとうございます。主張も納得しました。特にコラムの最後の方、確かにそうですね。SEは稼げる、コンサルは稼げる・・これはあくまでワーカークラスとして、「ITは割とマシ」ってお話。


生活の質、労働を伴わない収入、自由な時間という「金持ち父さん」的な思想で行くならば、だんぜん権利的な収入が良いですね。ITでそれが実現できるのか?


Youtuber、ブログが書籍化してヒットしてる人、人気シェアウェアの作者なんかは比較的これに近いんじゃないでしょうか。とは言っても、映像制作や執筆、開発なんかで実際には労働をしていますし、不動産オーナーだってDIYで所有物件のメンテナンスしたり、家賃回収で走り回ったり、安い物件を仕入れるために日本中歩き回ったり、実際には家賃収入で稼いでいる人もよく働いています。ってことで、寝てるだけでお金が入ってくるレベルになると、会社経営して、部下に働いてもらうしかないですね。んでも、今度は部下のマネージメントって仕事がでてくるのか。難しい・・。でも、それは他の業種も一緒さ。

すぎエモン

お金の話だけに「金言」ですね。
技術者だけ限った話ではないですが、自分の好きなことやって
突き詰めていたら、勝手に稼げるようになっていた。
という人の方が多いです
「稼ぎたいから、ITエンジニアをやる!」
って、それは間違っていると指摘してあげたいですね。
というか「稼ぎたいよー!」言ってる時点で残念組です。
それなら、錬金術師になるべきでした。

Horus

率直なところ、ITが稼げるかどうかは知らないし、あまり興味も無いです。誰かが統計でも出してくれれば、それを見て「ふーん」と言うだけです。


何か根拠になるデータがある訳でもないのに、「ITは稼げる」と勘違いしている時点で、そいつに稼ぐ才能はありません。また、「稼げる」というデータが出たら、みんなそこを目指します。その時点で状況は変わります。


稼ごうと躍起になると、どうしても視点が定まらなくなるんですよね。

Horus

何気に旨い事を言う。


そもそも、現代でそんな稼げるような仕事って、不動産くらいしか無いと思ってます。「儲かる」と思ったところに人がイナゴのように集まって、あっという間にレッドオーシャンです。その結果、元から何かを持っている人でないと稼げない世の中になったんではないかと憶測しております。

ITは稼げる(私は稼いでいます)

>率直なところ、ITが稼げるかどうかは知らないし、あまり興味も無いです。


ITで稼げるかどうか知らないなら「稼ぎたいならエンジニアは止めておこう」というコラムを執筆した動機は気になります。


「ITは稼げる」は勘違いでしょうか。少なくとも私は稼いでいます。学歴がなくとも、生まれた家に恵まれなくても稼げる業界という意味でITは貴重だし、若い人のやる気そぐようなコラムは私は反対かなぁ・・。

えどわーど

要は取り換えの利かない人材かどうかだと思います。
AIで代替できるのは問題外ですぐに(いつ?)職がなくなります。
AIでなくても誰でもよいスキルであれば経営者はより安いリソースを求めるのは必然ではないでしょうか。
非正規労働者が増えたのは政策もあったと思いますが需要と供給の論理も働いていると思います。


ITといってもいろいろあるので稼げる分野はきっとあると思います。それが何かは知らんけど。

Horus

> 「稼ぎたいならエンジニアは止めておこう」というコラムを執筆した動機は気になります。


なるほど。こちらに関してですが、「IT業界は稼げる!」と勘違いする人が多いからです。確かに、継続的な努力が苦にならない人なら稼げる業界かと思います。


あと、自分のやった努力をいちいち金銭換算して一喜一憂する人への「くだらない」のメッセージですね。

Horus

稼げるかどうかより、お金にまつわるコラムを書くとみんなよく反応するなぁというのが私の見解です。儲かるかどうかより、そういう傾向の方が私は着になっています。


儲けることに気が行き過ぎて、仕事が世の中を支えていくための行動です。お金も重要な要素ですが、それ以外の要素を軽んじていると、近い未来、後悔するかと思う。そちらの方が心配だったりします。

炎上商法か

「努力をいちいち金銭換算して一喜一憂する」ようなコラム書いたのはほかならぬHorusさんですよね。

『「くだらない」のメッセージです』って自分自身にブーメランになってませんか。

コメントを投稿する