言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

スクールに通って身に付く実力について

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最近、スクールで技術を勉強してエンジニアを目指す人をちらほら見かけます。私の周りでは、スクールに通ったくらいでエンジニアになれないという意見が多いです。では、どういうことをすれば、一線でエンジニアとして仕事ができるのでしょうか。エンジニアの知り合いに聞いてみても、明確な答が聞けたことがありません。どうすれ一線で仕事ができるエンジニアになれるか、実のところ誰も知らないのではないかと私は考えています。

プロのエンジニアと称していても、コードも書けない人はたくさんいます。こういう、なんちゃってエンジニアが現場を取り仕切っていることもよくあります。この程度の人のスキルなら、スクールに行けば簡単に抜けます。ただし、スクールに行ってもそういう立場には立てません。今の日本では、新卒から入社していないと立場を得るのは難しいです。もちろん実力で立場を得られるような会社もありますが、そういう会社にはプロ中のプロが集まります。スクールに行く程度では太刀打ちできません。

スクールで頑張れば中の下くらいの実力なら身につけることができます。ただし、仕事をするためには「既得権」が必要です。これをスクールで得ることはできません。既得権が欲しければ、22歳までに良い大学を出て正社員として就職する。その後に人間関係に気を配り上に取り入って既得権を得る。これが一番現実的です。既得権さえ得てしまえば、コードが書けようと書けまいと、いくらでもエンジニアとして振る舞うこともできます。また、給与も立場に対して払われるので、毎日勉強する必要もありません。

スクールに行く人に問いたいのは、自分の目指すものがそういう「エンジニアもどき」なのか、自分の上で勝負していける実力本位のプロなのか、どちらかということです。目指すものが前者の「エンジニアもどき」なら、人生をやり直すしかありません。実力本位のプロを目指すなら、プロセスの一環としてスクールは有効です。ただし、努力を継続できないのであれば実力本位のプロにはなれません。努力する期間は5~6年は最低でも見積もっておきましょう。

能力という観点で見れば、芸能やスポーツ以外の分野であれば5~6年頑張ればプロレベルのスキルを身につけることはできます。ただ、仕事にできるかどうかは社会の洗礼を通過できるかどうかにかかっています。具体的に言うと、SESの底辺待遇で2~3年粘って書面上の実績を積めるかどうかです。結局は日本人が大好きな「忍耐」をどこかで受け入れないと、この国でプロとして働くのは難しいです。

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