言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

時代にキャッチアップするには

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ここ十年くらい、ネットをみていると「何事も丁寧に」、「一切のミスを許さない」という一昔まえの考え方が否定されているのをよく見かけます。その裏側には、中国が「とにかくスピードだ」、「ちょっとくらいミスしてもOK」という考え方で、日本をぐんぐんと追い上げている実感があります。いろいろな視点はあるが、先進性という点でみると、完全に追い越されているように思います。

ここで問題です。今から私たちが「中国すげー」と言って同じことをやったらどうなるでしょうか。答えは、キャッチアップした頃にはその考え方が時代遅れになっています。キャッチアップした頃には、中国が今のしわ寄せで衰退しているか、別の考え方で発展しているかのどちらかです。人の成功から学ぶ事は大事です。ただ、そのまま真似をして同じ結果が得られるほど世の中は単純ではないです。

未だに「日本は技術大国だ!」と昭和の感覚が抜けない老害は論外なので、彼等の意見は無視します。今の日本のエンジニアは、ネットでよく言われている「日本は時代にとりのこされた」みたいな感覚に追従して、自分たちの強みを見失っているように思います。私たちの持つ強みと言われている「丁寧さ」や「正確さ」は形を変えて活かすことはできます。これはあくまで特性で、時代に対してどう合わせていくかで発揮できる価値が変わります。

もうそろそろ、ビジネスにスピードの時代も終わると思います。これからはビジネスよりも、経済競争で積み重なった「直近やべーよ」な問題と向き合わなければならない時代になるでしょう。ここ数年で、少子化という問題が非常に身近で語られるようになりました。これは、世界中で起きている問題です。他にも、経済格差や環境汚染などいろいろな問題が明るみになっています。実害が実感できるようになると、急激に考え方が変化するきっかけになります。

私の予想が正しいかどうか、追求したい気持ちが起こるかもしれません。しかし、このコラムへの主題はそこにありません。タイトルに対する返答をするのであれば、時代にキャッチアップしたければ、時代は変化する想定で考えていく必要があるということです。ビジネスだって普遍の真理ではありません。現在、存在しないような考え方だってでてくることもあります。それを念頭に置いて考えるだけでも、より柔軟な発想が可能になります。実際に未来を創っていくのは、その発想です。

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