書籍「1分で話せ」を読んでみた。伝えたい言葉の『伝え方』【第37回】
ありがとうございます。平岡麻奈です。書店でいつも眺めているだけで、気になっていた書籍を読む時間が出来たと感じる今日この頃。面白そうだなと引き寄せられる表紙って沢山あります。下調べをして書店に行くことはあまり無く、面白そうなものに出会えれば買おうかな、といった具合。こう考えると、表紙の魅力やタイトルのインパクトにはある程度の期待をします。その日によって引き寄せられるフレーズは様々ですが、よく頭に残っている「言葉」は日々目につくようになります。例えば、最近私は【カレー】にハマっているのですが、何故か【カレー】が特集された番組が近日放送されるとか、【カレー】味のお菓子が新発売したとか、突如身の回りに【カレー】が溢れています。勿論、地元の美味しい【カレー】屋特集の雑誌に目が行くことは言うまでもありません。これほどまでに【カレー】にフォーカスする日々が訪れることが、なんだか不思議。おそらく人間は偏った思考や行動、また偏見とも言うべき「モノの見方」で日常を歩んでいるのかと感じます。おそらく、世界は【カレー】で満ち溢れているわけではないと思います。同じ経験のある方がいらっしゃれば嬉しい限りですが、人生って色んな楽しみ方があるもんだなと、自身のおかしな思考すらも楽観的に考えています。
【カレー】以外の話をします。職場近くの書店に行くことが多いので、仕事でよく聞く言葉を探してしまう癖はあるように感じます。近頃よく聞くフレーズは『1分』。これは、私が会議の発表時に与えられる時間です。『1分』しか与えられないの?となりますが、どうすれば短く簡潔に分かりやすく言いたいことが言えるかを、毎回考えることが出来るので、非常に有難く感じています。仕事量や、抱えているものが多ければ多いほど、伝えたいことや発表したい内容って盛りだくさん!な気がしますが、会議初心者の身からすれば、ついていくだけでも精一杯。「えっと、、今は資料のどのあたりの話でしたっけ?」なんてことは日常。ついて行けないあなたが悪い!かもしれないのですが、私は反対に誰でも分かりやすく、ついていくことの出来るスピードと言葉の使い方を習得すべきかなと経験で感じました。オンラインが主流になった今、皆が皆会議慣れしている訳ではありません。ましてや画面越しで声もリアルと比べておおよそ聞き取りにくい中、時間を掛けて話すよりも要点をまとめた発表のほうがカッコいい!とさえ考えるようになりました。
会議の頻度もオンラインにより多くなったと実感します。会議に慣れるまでは心臓バクバク、なんだか変な悪寒すらもしていました。会議に限らず、人前で話をしたり、日常会話でも言葉の選び方ひとつで伝わり方も変わってきます。一生懸命伝えようという気持ちがあるのだけど「言葉に出来ない」。今までは、「感じ取ってほしい」という感覚も上手く利用することが出来ました。実際に会えば、なんとなく「あ、この人はこういうことが言いたいんだろうな」と察知出来たり、察知して欲しかったり。それは身振りや、なにか言いたそうな雰囲気を放つようなものですが、オンラインが主流になったと同時に、感じ取れるものが減ってきたようにも感じます。SNSであればスタンプという非常に有難い機能があるのですが、誰にでも送れるものではないとも思います。自由に会うことも出来ず、集まることも出来ない今だからこそ、言葉の使い方を知る、学ぶ必要があります。
『1分』で発表なんて無理です!と感じていた過去。今思えば、普通だと思っていた発表が長過ぎただけだという認識に変わります。やり遂げたことをつらつら語る、果たして聞いてる側の身になればどうか?と考えます。「結局なにが言いたいのか分からなかった」という言葉はすごく心に刺さります。それならば伝えたいことを的確に並べて『1分』で言い切る方が何倍も言葉が「映える」のではないでしょうか。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第37回は、伝える相手の心に届き、記憶に残る『伝え方』を学ぶ1冊をご紹介します。
1分で話せ
【著】伊藤 羊一
https://www.amazon.co.jp/dp/4797395230/
『短く適切に相手の記憶に残る』ことがいかに重要か。認められたいがため、頑張ってきたことを伝えたい気持ちが大きければ大きいほど、多くの言葉を並べてしまうかもしれません。一生懸命言葉を並べる前の段階、伝えたい『相手』の気持ちを考えていたでしょうか。まず、相手に興味を持ってもらわなければいけない、そして「話を聞いてもらわなければ」始まりません。どんなに素晴らしいことが浮かんでも、やり遂げても、伝え方ひとつでチャンスを逃すことが多々存在すると痛感しました。本書では、『伝える力』を習得するだけでなく、伝え方の変化で『相手に動いてもらう』ことを実感できるようになります。私自身、不安だからこそ沢山の言葉を使い、不安の「埋め合わせ」をしていた自分に気付くことが出来ました。『短い』だけでは伝わりません。芯の通った『言葉』の伝え方こそ、相手の心にスッと届くのではないでしょうか。発言も、日々のやり取りも『短い』ってなんだか心地いい。
本書の中で、一番のお気に入りがこちら。
『相手が動くためにできることを、すべてやりきりましょう。そしてそのために時間を惜しんではいけません。伝えるには、動かすには、1分の内容がベースです。しかし、その準備にかかる時間は膨大かもしれません。』(第6章「伝え方」のパターンを知っておこう P,166)
「正しいことを言うだけ」なら誰にだって出来ます。台本通りに読み進めていけばいいもの。それに差別化を働かせるには、やはりどれだけ『気持ちが入っているか』だと感じます。徹底的にやることは容易ではありません。短くまとめた言葉にどこまで『心』を入れ込み、価値を与えるか。『感じ取ってほしい』雰囲気作りに精を出すより、『相手』を動かす「伝え方」を身につけるほど、頼れる武器となるのではないでしょうか。
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