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書籍「オンラインでの『伝え方』ココが違います!」を読んでみた。時代を読み解く武器を身に付ける!【第33回】

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ありがとうございます。平岡麻奈です。季節はすっかり秋になりました。肌寒く感じることも多くなったように感じます。マスク生活やオンライン会議にも違和感を覚えなくなりました。これは新しい生活様式が浸透してきたということでしょうか。変化した後に見える情景は、共に生き抜く為の手段を見出した団結力を伺わせます。今まで大切にしてきたことが、一年後必ずしも大切であるとは限りません。「今一番大切なことは変化するものだ」というある意味での諦めが、気持ちに余裕を持たせてくれます。

生活が変わったのであれば、自ずと人付き合いも変わります。会いたい人に会えないだったり、今は離れていようだとか。でも人は誰かに会いたくなるものです。もしくは疑似でも会っている気持ちになりたい。仕事であれ、それ以外でも、画面越しだけで通じることには限りがあります。

先日、来年入社の新入社員の方々とオンラインでお会いしました。総勢40名を超える方々と一度に画面上で集まり、同じ時間・情報を共有する。新しい様式に心が躍りますが、内定式などが延期となる中、実際にどのような人間なのかを知る為には、画面上で得られる情報を元に、「○○さんはこういう人なんだな」と理解するしかありません。幾度かお会いしたことのある方であれば、オンラインで伝わらないことも理解してあげられます。例えば、言葉足らずだけれど、言葉では伝わらない雰囲気が良い人とか。本当はこんな人じゃなくで情深い人なんだよというフォローを入れたいところですが、初対面がオンラインとなれば、雰囲気が伝わらない。微妙なニュアンスが伝わりにくい。「まずお会いしましょう」ということが、「オンラインでまず繋ぐ」ことへ変化します。会うまでの前情報をオンラインで得るとなれば、画面越しに得をする人、「オンラインに強い人」が「会ってみたい人」になります。「メールは時間が掛かっちゃうから、直接電話をした方が早いよね」という考え方と同様に、「オンラインは手間が掛かるから直接会おうよ」という考え方が罷り通るうちは問題ありませんが、変化の波はすぐそこまで来ています。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第33回は、従来通りの考え方へ変化をもたらす後押しとなる1冊をご紹介します。

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オンラインでの『伝え方』ココが違います!

【著】矢野 香
https://www.amazon.co.jp/dp/B08GKJWWLN




時代の変化に、私達のコミュニケーション力は追いついているのか。見たり、聞いたり、日々何気に伝えあっていること。「画面越しになっただけで何も変わらない」、果たしてそれは正解なのでしょうか。リアルでやっていたことを、ただオンラインで映しているだけなのであれば、徐々に違和感を感じてくるかもしれません。『オンラインは「リアルの代替」ではない』と本書で示されている通り、オンラインならではの伝え方を学ぶ必要があります。また、公私の区別をつけづらいオンラインにおいて、いかに自分に厳しくいられるかがカギとなります。『退化』でなく『進化』を目指す、『準備をする人』と『準備をしない人』との差が歴然を現れる未来を見据えた、本書はオンラインに対してのルール本です。

・「この人は、時間とお金を使ってまでリアルで会う価値があるのか?」これが、これからのオンライン時代、相手の判断基準になるでしょう。(1章 オンラインでは、ここが違う!P,32)


実際に会って話す機会が減ることで、「リアルの価値」が高まります。「会いたい」と思ってもらえる為には、オンラインという『関門』を通過しなければ対面できない。「詳しくご説明をさせて頂きたいので、お会いできるお日にちを」と、営業をしていた時期に何度も発していた言葉を思い返します。手軽なようで、最初から白黒はっきり。直接お会いしてからのお話よりも、『準備』は念入りになりそうです。

・言葉遣いも、多数に伝えるだけでなく、一人に向けて語りかけましょう。「みんなで頑張るためには、まずはあなたの協力が必要です」
(1章 オンラインでは、ここが違う!P,43)
・これからは、「情報」を共有したいならオンライン。「感情」を共有したいならリアル。というように共有したい内容によって使い分けるケースが増えそうです。
(1章 オンラインでは、ここが違う!P,49)


オンライン会議をしていると、いつも『目線』に困ります。資料に目を通して俯き加減の人、画面から遠すぎる人、近すぎる人。誰に対して話しているのか、発言する側もぶれてしまうこともあるのではないでしょうか。ここから抜きん出る為には術を身に付けるしかない、今がチャンスです。本書では、一緒にいないからこその共有感を生み出す為、『あなた』へのメッセージ、『一人』に対して伝えることが大切だと示しています。参加者全員がその場を作り上げている意識が生まれ、ただ「報告」を聞くだけの会議ではなくなります。


・オンラインでは、全員が茶事における亭主のようなもの。よりスムーズにコミュニケーションを取れるように準備する必要があります。(4章 信頼される人は「この準備」を欠かさないP,115)


亭主がどれだけ準備をしているかがわかる「おもてなし」。本書では【リハーサル時のチェックリスト】が設けられ、オンラインにおける必須事項が簡潔に確認出来ます。「繋がらない」「用意に時間が掛かる」「操作が上手くいかない」という会議開始までに発生するストレスは、『準備』を念入りに行うことで軽減されます。


・「お願い」だけをするのではなく「約束」をする。「お願い」をしてから「約束」をするのではなく、「約束」をしてから「お願い」をする。
(7章 リーダーの伝え方「8つのポイント」P,226)
・あなたの立場で、予言できることはなんでしょうか。自分の権限で、責任をもって断言できることはなんでしょうか。
(7章 リーダーの伝え方「8つのポイント」P,235)


本書では、この時代で必要なリーダーの在り方も紹介されています。『腹を括った「予言」に、人は心を動かす』という著者の言葉がとても響きました。「腹を括った態度」に、聞いている人は安心感と信頼感を覚える。『あなたの専門分野で未来を予言するとしたら?』、著者からの問いかけを受け入れることは容易でないかもしれません。将来を見据える為に試行錯誤し、正解が分からずに混乱している最中、どのような言葉が人を魅了するのか。時代を読み解き、『オンラインで信頼を勝ち取る伝え方』という武器を持つことが出来るよう、本書を活用してみてはいかがでしょうか。

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