疲れた身体と心に響く書籍をご紹介

書籍「新型コロナに立ち向かう100の技術」を読んでみた。再起動へのリセットボタンを押して未来へ【第34回】

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ありがとうございます。平岡麻奈です。早いものでもうすぐ2020年が終わります。毎年思うことですが、今年が一番生きてきた人生の中で色々あったなと思い返します。来年のこの時期に差し掛かれば、きっと同じ気持ちになっているかもしれません。不思議なもので、毎日を考えれば、憂鬱・楽しさを入り交じらせて長い一日の始まりをスタートさせるのですが、年末になると「一年早かったよねー」と会話する。至って時間の感覚は曖昧です。おそらく、今の現状を予測できた人は少ないでしょう。将来を見据えた計画は、ある程度は書き換えられたり、書き加える前提、また変化することには順応であるべきだと感じます。

今まで通りにいかなくなったことや実現が遠のいたこと。この一年を通して振り返ってみれば沢山あります。以前のような暮らしを期待したり、戻りたい生活を頭に描いて待ち望む。自身の気持ちがどうであれ、紛れもない事実は時間が刻々と過ぎていることです。人生には限りがあります。20201221日、夜空に木星と土星が大接近するというニュース(その間隔は0.1度!)を目にしました。実に397年ぶり、見逃したら次は20401031日らしいのですが、今回よりは間隔が開いてしまうらしい。そして、今回の接近具合を期待できるのは2080年3月15日。とりあえず私は生きている可能性は極度に低い。なんて短い人生だと思うわけです。【未来】は分からないにしろ、このコロナ禍により期待されている【未来】を知って、少なくとも希望を持って生きていきたい。専門的な知識を持ち合わせていない中でも、必要とされている毎日の感染から身を守る対策や日常の行動は必須です。けれど、例えば「ワクチンが早くできたらなあ」と言葉にするけれども、実際ワクチンとはなにか?ということを知らない、早く出来てほしいという漠然とした期待だけをする。これでは正しく【身を守れない】と感じます。エンジニアライフコラム「平岡麻奈のちょっと一息」の第34回は、危機がもたらす変化に立ち向かう技術への知識を吸収しながらも前向きになれる、【再起動】を開始させる1冊をご紹介します。

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新型コロナに立ち向かう100の技術
【著】日経BP

日経テクノロジー展望 新型コロナに立ち向かう100の技術 | 日経BP | Kindle本 | Kindleストア | Amazon






本書は多くの技術者の方が新型コロナに立ち向かう中で生まれた技術から、「100の技術」が掲載されています。本書を読むとこれからへの希望を感じました。毎日の生活からは知る由もなかった事実の数々。知っている人と知らない人では、きっと大きく時間の使い方が変わるはずです。現状で実践されている技術を始め、まだ実用化されていないけれども期待されている技術も多数掲載されています。「多くの専門メディアを抱える日経BPの編集長や記者、総合研究所のラボ長や研究員が分かり易く解説」しておられる為、専門知識への理解がなくとも、変化の原動力は技術(テクノロジー)なしでは無しえないと痛感させられます。コラムでは、私個人が気になった技術を紹介します。是非本書を手に取って頂き、これからのワクワクを体感してください。

【31,スマートミラー接客/等身大の人を投影し接客 P.155】

スマートミラーあるいはデジタルミラーはコンピュータとディスプレーを使って鏡(ミラー)の機能を提供する技術です。自動車においては「通常のミラーとは別にスマートミラーが取り付けられ、通常見えなかった領域まで運転手が確認」出来るようになっており、現在ではこの技術を【接客】に応用する試みがあると示されています。その試みとは、化粧品販売。コロナ禍の影響により、テスターを利用出来ない状態になりました。色味を確認したり、自分にあったものを見つける為にも、テスターの役割は重要です。ネットで購入してみたはいいものの、届いた物がしっくりこない。化粧品に限らず、多少なりともそういった経験のある方はいらっしゃるのではないでしょうか。化粧品に馴染みのない方もおられると思いますが、例えば口紅であれば、小さな色の違いでも顔の印象が変わります。テスターを使用出来なくなった救世主としての【スマートミラー】は、「顧客の顔を鏡のように映し出し、スマートミラーが似合う色を分析し、色を推薦」してくれます。自分が欲しいものと似合うものの埋め合わせに直接お店に足を運んでいるとすれば、将来スマートミラーが安価な価格となった場合、家にいても商品を試す【テスター】を利用したことと同等になります。これは、顧客と店員との対話が減少することを意味しますが、本書では、「お試しをした顧客がどのような製品やカラーに興味を持っているのかが分かるので、そうした情報を利用し、電子メールやビデオ会議を通じ、きめの細かい接客をとる必要がある」と示しています。

【人と人のつながっている社会に、とりわけ生活の場に、非接触ないし非対面といった従来とは異なる様式を取り入れることは、人々の心身に影響し、人によっては健康を害しかねない。】(第4章 非接触・非対面に挑戦 P,137)

今まで通りにはいかず、今後どうなっていくのか定かではない問題への挑戦は、「100の技術」の現状を把握し、5年後にはどこまで普及しているのかという【先を読む】視点を加えることで一層確実なものへと変化していきます。様々な挑戦が色んな場所で繰り広げられていることを知れば、【技術を使いこなし、危機に直面している私たちがどこまで変わることができるのか】を試されているように感じます。思い切った【再起動】へのリセット、今こそ動き出す時です。

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