お待ちかね(?)手っ取り早くTOEICスコアを上げる方法
10月11日から本日13日までの3連休、皆様はいかがお過ごしでしょうか。2週連続で日本列島を襲っている台風の被害がないことを祈念しています。
筆者は、突然舞い込んできた、ちょっとした英訳の仕事をしています。若い頃は和訳も英訳も嫌だったのですが、仕事として受けてみると案外楽しんで翻訳している自分に気づいて驚きました。
技術者の性分なのか、すぐに理由を考えてしまうのですが、
- 原文を解析するのはパズルを解く感覚
- 英文を作り上げるのは積み木を組み合わせる感覚
がするのが魅力なのかもしれません。とくに後者は、自分のもっている技量が限られているだけに、最大限の効果を狙う工夫が楽しく感じます。
もう少し分析すると、日本語の表現から意味、そして意図へと読み解いて行き、逆に英文で意図を表現していくという作業になっており、各ステップで調整の余地があるので、それが面白く感じるようです。
さて、今回は皆さんお待ちかね(?)手っ取り早くTOEICスコアを上げる方法を取り上げたいと思います。
■TOEICスコアを求められたら
すっかり世知辛くなって、TOEICのスコアが求められることが増えてきました。大学院の入試で外国語試験に変わるものとして用いられたり、入社時にスコアの提出を求められたり、会社によっては昇格の条件になっていたりします。
この場合、取りうる選択肢は2つ。戦うか逃げるかです。戦略の要諦は「やらないこと」ですから、TOEICスコアが求められない環境に移る(そういう状況を作る)のが第一の候補です。しかし、そうできない場合には、なんとかしてスコアを上げるしかありません。短期間に効率よくTOEICスコアを上げる方法を考えることになります。
■作戦(1)期限と目標を決める
外部から条件が与えられたときは簡単ですが、自分の意思でTOEICに取り組むときには、いつまでに(期限)、どれだけの(目標)を決める必要があります。いつの日か、好スコア(あるいは高スコア)をなどという曖昧なものでは士気が上がりません。
ここで、目的と目標を混同しないように注意しましょう。目的は、たとえば昇格条件を満たすことであり、目標は当面目指すスコアになります。たとえば、昇格条件を満たすために2年後に現状プラス200点を目指すのであれば、1年後に現状プラス100点というのが当面の目標です。
このコラムで何回かご紹介していますが、今年の通訳案内士試験から、英語の1次試験がTOEIC 840点で免除になりました。さらに、TOEIC SWスピーキング150、ライティング160のいずれかでも免除になります。この効果はやはり絶大で、今年は英語で通訳案内士試験を受験した人の数は前年比+77.1%の大幅増です。5,929人のうち、TOEICスコアによる免除申請は2,243人もあったそうです。筆者の中小企業診断士仲間でも、3人の方が1次英文試験免除で受験していますので、ハードルが下がって受験者の増加につながったという実感がします。
■作戦(2)数多く受験する
手っ取り早くTOEICのスコアを上げる第1のコツは、数多く受験することです。これには、慣れること、相性のよい試験問題に出合うこと、よい試験会場で受験することの3つの目的があります。
慣れは言うまでもないと思いますが、筆者の例を挙げてご説明します。初めて受験したときは、もう四半世紀も前のことだったということもありますが、それ以上に準備が足りなかったのがまずく、試験の量とスピードに面食らいました。とくに、リスニングは手も足も出ないという感じがしました。しかし、2回めからは、心の準備ができ、必要以上に萎縮してしまうことはなくなりました。
次は、試験問題との相性です。筆者はイギリスやオーストラリアの英語が苦手です。また、突発性難聴で耳を悪くしてからはとくに、話者の声の高さでも聞きやすさが随分違います。多かれ少なかれ皆さん事情は同じようで、現在は日本マイクロソフトの社長である樋口泰行氏も、自書の中で留学前のTOEFL試験を受けまくったと書いています。樋口氏も、試験問題の話者によってスコアがかなり違うことに気づいたということでした。
最後は、試験が行われる会場です。筆者は、日本語で話された場合でも残響の多いホールなどでのアナウンスはよく聴き取れません。英語ではなおさらです。試験問題の設定が空港だったりするとげんなりしますが、残響の多い会場だとさらに不利な状況になります。残響が少ない会場で、ちょうどよい音量の席に座れたときがベストです。
長くなってきたので、今回はこの辺で終わりとします。