海外経験なしで通訳案内士!ガジェット活用による英語学習法!

Kindle Keyboard 3G(その1)

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■ガジェットたち

 私が通訳案内士試験の勉強に使ったガジェットは、以下のとおりです。

 通訳案内士試験を受験したのは2009年と2010年ですから、さすがに古い感じですが、現行機種に読み替えて使い方を考えていただければと思います。現在、私は、KindleはPaper White、iPhoneは4Sを使っています。電子辞書とICレコーダーは現役です。

 ちなみに、通訳案内士試験の合格発表は2月で、登録日は2011年3月11日です。そう、東日本大震災の日です。登録証は、その週末、まだエレベーターが止まっていたマンションの階段を駆け上り、郵便屋さんが配達してくださいました。石巻の実家に帰省していた妻子と連絡が取れなくなっていたので、登録証を受け取ったときはまったく喜びがありませんでしたが……。

 閑話休題。ガジェットの話題に戻します。

 私が考える、英語学習におけるガジェットのお役立ち度は、読む、書く、聴く、話す、という4つの尺度で測ります。

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle Keyboard 3G ☆☆☆☆☆ ☆☆ ☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110MF)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
電車辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
iPhone 3G ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆

 ガジェットは、時と場合と目的(TPO)に応じて選択することになります。通訳案内士試験を例にとると、私が使用したガジェットは、1次試験と2次試験では随分異なります。

 1次試験では日本の文化を説明するため、ボキャブラリービルディングに力を入れましたので、iPhoneの単語帳アプリケーションを最もよく使いました。

 2次試験は英語での面接だけですから、KindleとICレコーダーをよく使いました。Kindleには、いわゆる自炊で用意したコンテンツを入れ、Text-to-Speech機能での読み上げもよく利用しました。読み上げと同時に話す(オーバーラッピング)、あるいは音読して、それをICレコーダーで録音し、自分の発音をチェックしたのです。

 ただ、2次試験でもiPhoneは活躍しました。いつでも持ち歩いているので、ちょっとした隙間時間を利用してボキャブラリービルディングしたのです。

 効果的で効率的な学習には、TPOに合わせて適切なガジェットを使うことが肝要です。

 上記の評価軸の他、大きさ、重さ、それとバッテリーのもちを全体的に勘案した、モバイル性とでも呼ぶべき評価軸がありますが、これは機会を改めて触れます。


■Kindle Keyboard 3G(その1)

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle 3G ☆☆☆☆☆ ☆☆ ☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110M)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
電車辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
iPhone 3G ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆

 最初にご紹介するガジェットは、Kindle Keyboard 3Gです。名前の通り3G回線が利用できますが、何と言っても通信費が無料というのが魅力です。

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バックライトがなかったので、純正ライト付き皮革カバーを付けていました。

 もっぱらWi-Fiしか使わない、という方は、より低価格な3Gなしモデルでも十分です。スマートフォンのテザリング機能を利用されている方も、無料の3G回線はとくに必要ないでしょう。

 「Kindleが嫌い」という方は、画面のリフレッシュのときの反転がどうしても気になるとおっしゃることが多いようです。多分に慣れのようにも思いますが、好き嫌いばかりは仕方ないので、読者の皆様が気にされないことを願います。

 Kindleで読書しているとき、自動的に辞書を検索することができます。この状態では最初の部分しか表示されませんが、改行キーを押下することで、辞書を参照することができます。

 読書の途中で辞書を引くのは手作業でも構わないわけですが、電車で立っているときには難しく、また思考が中断されるので、お手軽に辞書を引けるのは意味があります。

 ただ、Kindle Keyboard 3Gに同梱の辞書Oxford Dictionary of Englishはネイティブスピーカー向けで語彙が難しいので、英語学習者向けの辞書であるMerriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryを購入しました。

 ちなみに、私はかつて、Longman Dictionary of Contemporary EnglishCollins Cobuild Learner's Dictionaryを使っていましたが、いずれも限られた語彙で説明されており、孫引きの必要がありません。英英辞典を利用することは英語学習に役立つと言われますが、どの辞書を使用するかが重要だと思います。

 英辞郎を導入することも可能で、私はPCで使っていた英辞郎のデータを加工して使ったこともあります。そこまで面倒なことをしたくない場合は、素直にKindle Keyboard 3Gにインストールできる英辞郎●MOBI/Kindle対応版がお手軽です。

■注

  1. Kindle Paper WhiteKindle Fireには、残念ながらテキスト読み上げ機能(Text-to-Speech)がありません。KindleのiOSアプリでは、iOSの機能を使ってテキストを読み上げることもできますが、かなりぎこちない発音です。したがって、テキスト読み上げ機能を利用したい場合には、実質的にKindle 3が必要です。ただし、すでに販売を終了しており、中古で入手せざるを得ないこと、Amazon.co.jpから購入できる日本語コンテンツは表示できないことにご注意ください。
    私はKindle Paper Whiteに買い替えましたが、Text-to-Speech機能に魅力を感じる場合には、これだけのためにでもKindle 3を持つ価値があると思います。
    Kindle Paper Whiteには、プログレッシブ英和中辞典(4版)が同梱されています。また、デジタル大辞泉も同梱されていますので、日本語の書籍を読んでいるときにも辞書を参照することができます。
    私は、Paper WhiteでもMerriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryを使っています。
  2. ラジオ付きICレコーダー(ICR-RS110MF)は生産を終了しています。私が購入した時点では、他の選択肢があまりありませんでしたが、現在では多くの製品があるようです。
  3. 電子辞書は、私が購入した時点でも型遅れのモデルでしたが、私が重視する特長があり、これを選択しました。

告知:電子書籍を出版します

この度、働きながら、半年の独学で中小企業診断士試験に合格した勉強法をまとめた電子書籍を出版する運びとなりました。本コラムでは、通訳案内士試験(英語)の経験をもとに英語の学習にガジェットを活用することを綴っていますが、ご想像の通り、中小企業診断士試験でももちろんガジェットを大いに活用しました。単に道具だけの話ではなく、勉強の仕方全般を扱っていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

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