LinuxCon Japan 2014に潜入してみた
5月20日から22日にかけて行われた、LinuxCon Japan 2014に行ってみたら、すごく濃い時間を過ごすことができた。
LinuxCon Japanとは、The Linux Foundationが主催している、Linuxに関する世界的な技術カンファレンスだ。この前のコラムで「カンファレンスに行ってみようとおもったら公用語が英語だった……」といっていたのは、これのことである。
私は英語がさほどできるわけではないので、まずは一ヶ月くらいかけて英語の勉強をした。移動時間に英語のニュースや音楽を流したり、英語で書かれた技術系の記事を読んだり、だけだったけれど。ま、当たり前かもしれないが、そんなさっくり英語が身につくはずもなかった。しかし、まったく勉強しなかった時より心の準備ができたので、良かったんじゃないかなと思う。
セッションの間の休憩時間になると、様々な人がコーヒーやクッキーを手にノートパソコンを開き、楽しそうに会話をしている。私もそのなかに入りたかった。けど怖くて入れなかった。マサカリとか、斧とか、飛んできそうで怖かった……というわけではなく、やっぱり言葉の壁が大きすぎるように見えたからだ。蹴って倒すことも、よじ登ることもできそうにはみえなかった。そのときは。
でも、蹴り倒せた。結構カンタンに。
LinusさんとDirkさんのセッションのあとの話だ。Linusさんの周りには人があつまっていた。どんな話をしているか気になったから、その輪に近付いてみた。そしたら、いろんな人がLinusさんと一緒に写真を撮っていた。「私も撮ってもらいたいなー」と思いつつも、声が出なかった。そしたら「撮ってあげましょうか?」って話しかけられてしまった! 外国の方だったけれど、日本語で話しかけてくれた。すごく流ちょうな日本語でびっくりした。その後、ちょっとだけLinuxについて話をした。すごく、たのしかった。それに、そのとき写真を撮ってもらおうとしていた学生さんともお話ができた。ちょっぴり英語は苦手だけど、意外と簡単に言葉の壁はぶっこわれるのなんだ、と身をもって体験できでしまった。意思を伝えるだけならボディ・ランゲージってのもあるしね! 意見を言うのはまだ上手に出来ないけど、かんたんな挨拶くらいならホントにカンタンだ! って思えた。だから、これを読んでいるあなたも、英語を怖がる必要はないとおもう。「こんにちは」「Hello」からはじめればいいのだ。話すネタが続かないなら「どこからきたの?」みたいなことを聞けばいい。そんな感じで大丈夫、だとおもう。ちなみにそのあと、Linusさんと一緒に写真を撮ってもらった。やっぱりこれも、すごく、うれしかった。(まるで好きなアーティストのサインを目の前でもらった女子大生みたいだな、と自分で思ってしまったのは秘密である)
それともうひとつ、自分は壁を破壊することに成功した。「質問の壁」である。
これまたLinusさんとDirkさんのセッションの時の話だ。二人とも英語で話していたけれど、日本語で質問して良い(通訳の人がいるから)と言っていた。Linuxについて、Kernelについて、コミュニティについて、聞いてみたいことはいっぱいある。けれど、手を挙げる勇気が出なかった。で、「手を挙げたい、いっぱい聞いてみたい、けどどうやって聞けば良いんだろう……!! 手を挙げるなんてぜったい無理だよおお><」なんてことを考えていたら、セッションが終わってしまった! Linusさんに直接質問できる良い機会だったのに。写真撮ってもらえたのはうれしかったけど、なんかもやっとするような、悔しいような、変な感じがした。
だから、最終日の最後のセッションで、その変な気持ちを無理矢理押し込んで、手を挙げてしまった。最初、気づいてもらえなかった。だからもっと高く手を挙げた。そしたら、やっと気づいてもらえた。みんな英語で質問しているけれど、私は英語で喋るのが得意ではない。だから、聞いてみた。「Japanese OK?」と。もちろん、その後は全部日本語で質問した。そして、ちゃんと、答えてもらえた。緊張とか恐怖とか不安とか、もういっぱいいっぱいで、身体ががたがたして、そのまま気を失ってもおかしくないんじゃないかなって思えるくらい頭がまっしろになっていたけれど、ものすごく、うれしかった。
もちろん、質問するのは難しい。けれど、頑張ってやってみて欲しい。その一瞬の恥ずかしさや緊張から得られるものは、かなり大きいだろうから。「いやー無理だよー」という声が聞こえてくるような気はするけれど、それでも、頑張ってみて欲しい。あなたの持っている疑問は、ほかの人も疑問に思っているかもしれない。だったら、あなたがさっさと聞いてしまった方がいいじゃないか。その質問、いつ聞くの?(今でしょ!)
今回、LinuxConに参加してみて、複数の壁を蹴り倒すことに成功した。知らないことばかりだったし、もっと勉強しなきゃなと思うこともたくさんあった。けれど、とても良い刺激を受けてきた。これからも、もっと勉強を頑張ろうと思う。
ここまで書いてみて、あんまりレポートっぽくないなーと思ったのでLinuxConで撮った写真の一部をお見せしようと思う。
受付の時にもらったTシャツ。Linusさんがこれを着ているのを見たとき、「いや、そんなまさか」と思った。
キーノートセッションが行われていた部屋はこんな感じだった。
はじめ、「LOST & FOUND」って書いてあったはずが、パッチが当たっていた。
また参加したい!
コメント
Dahlia*
>>かなた さん
コメントありがとうございます。
おお、これが元ネタとは。
プルシェンコさんにしても、リーナスさんにしても、「チョット」じゃない気がするのは私だけでしょうか……。
おおたまさふみ
先日はおつかれさまでした。らずのすぴーかをやった太田です。
まぁ英語なんてそんなもんです。それに外人どもは日本人が英語苦手なんてしってますよ。だいじぶx100。
まぁまた今後ともよしなに。またどこかのOSCでお会いできますことを。