転職をするということ
■テンカツ!
2年目に入ってしばらくたった頃のお話。ふと私の脳裏にとある単語が浮かんできたのです。
それは「転職活動」という単語です。
新卒で入った会社が悪かったわけではないのです。
ただ、このまま働き続けて自分のやりたい領域に踏み込める気がしなくなってきてしまって。
だから、思い切ってチャレンジしてみることにしました。
正直3年はこの会社で働こうと思っていた(石の上にも三年、というし)から、本当に良いのか悩みました。
でも、「いつやるの? 今でしょ」と林修先生もいっていることですし、ひとまずやってみて、上手くいかなかったときはそのとき改めて考えよう、という見切り発車でスタートしました。
結果、転職が決まり、今は新しい職場で働いています。
■テンカツの経緯
それまでやっていた職種は、いわゆるWeb系のエンジニアで、私がやりたかった領域というのは、セキュリティの領域です。
関連していないわけではないけれど、ずいぶんと領域が違ってしまいました。
CTFの大会に出てみたり、セキュリティ系の勉強会に参加してみたりした結果、セキュリティの領域はやっぱり面白いなあ、やりたいなあ、という思いが心の中でめらめらと燃え上がってしまったんです。けれど、ずいぶんと辛い戦いになりそうだな、というのが正直な印象でした。
よくわからないのでとりあえず転職サイトに登録し、とりあえずオファーが来るのを待ってみたのですが、来るのは見事にWebエンジニアとしての仕事ばかり。
あ、これあかん。プログラミングは好きだけど、これに乗ったらまた同じことやらかすわ。
そう思って、とある転職サイトで、やりたいことの欄に大言壮語と思われても仕方ないけれど、どうしても実現させようと思っていることを書いてみました。そうしたらセキュリティの枠でお話を聞きに行けるという話が舞い込みまして、わくわくしながらお話を聞きに行くことにしました。
結果、聞きに行った会社のひとつに転職することになりました。
■ぶっちゃけ転職活動ってどうよ
ぶっちゃけつらかったです。
履歴書を書くと「うわあ、ほんと取り柄ないわ・・・」
職務経歴書を書いても「うわあ、これで興味もってもらえるのかな・・・開発職ならともかくだな・・・」
面接に行くと「うわあ、コレ落ちたわ・・・絶対落ちたわ・・・受け答えミスった気がするわ・・・」
ひたすらにヘコみまくってました。
そして就職活動のとき、最終面接で落ちまくったことを思い出してさらにヘコみまくってました。
辛かった理由はもう一つあって、それは仕事を続けながら就職活動をしなければならないことでした。
もちろん有給休暇を取って、仕事を休んで面接に行くのですが、毎回同僚にちょっと申し訳ない気持ちを抱きながら帰ってました。
というのも、休むことに対しての申し訳なさと、いつかこの職場を辞めることになるということを隠しながら動かなければならないという申し訳なさに襲われていたからです。でも、いつかは辞めないと、やりたいことに近づけないから仕方あるまい、と思って乗り越えていました。
ただ、就職活動の時とは一点明らかに違うことがあります。
それは、少なくとも大学3~4年生のときよりスキルや実績を積めていることです。おかげさまで多少は自信を持ってお話しようという気持ちで臨むことが出来ました(終わった後は毎回ヘコむんだけど)。
さっき辛かったと書きましたが、それでもなんとかやってこれたのは、少しずつでも自分の憧れている領域に近づけている感覚があったのが一つと、以前から気になっていた会社の方とお話出来る(面接だけど!)ことでテンションを上げられるミーハー心のおかげだと思います。
■まだまだ、分からないことだらけ
そんなわけで新卒で入った会社を辞め、転職したわけですが、外に出てみてたくさんのことが見えるようになってきました。
前職で当然のことと思っていたことが、そうでなかったり。逆のこともあったり。
通勤ルートや時間が変わって、満員電車って辛いんだな! と分かったり。
仕事の内容が変わって、分からないことがたくさんあったり。
オフィスの場所が変わって、迷いそうになったり。(あとカードキーかざすとき、いまだにどきどきする。前職でも使ってたのに。)
見えるようになったものもあれば、見えるようになったおかげでよく分からなくなってきたものもあり。
これまで見えていたものが、転職した結果見えなくなったような気もしつつ。
それでもやっぱり、今のところは「転職して良かった」と思います。
やりたいことに少しでも近づけているという感覚は、やはりよいものです。