第753回 コラムを続けるコツ
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
私がエンジニアライフでコラムを書き始めたのが2012年5月で、そこから約14年と半年、休みであろうがなかろうがこれまで一周も途切れることなく毎週月曜にコラムを投稿させてもらっています。その間、書きたくないという状況になったことは一度もありませんでした。
それは私の意志が強いとか、コラムを書くことが趣味なんだとか、そういう話でもないような気がしています。そこで、今回は私の中でコラムを続けることみたいなモノをご紹介したいと思います。
■ネタがあれば書けるのか?
今回は逆説的に考えてみます。これは私自身もめちゃくちゃ経験がある話ですが、コラムを書くためにはネタがいります。ネタがなければコラムは成り立ちません。
そう考えると、ネタさえあり続けられればコラムは書けるのか、ということになりますよね。
これ、最初はそうだと思ってたんです。ネタがある限り手は動きます。でも、ネタがなくなったら手が動かない。コラムが書けない。
確かに、これはその通りだと思います。でも、一方で今の私はネタなしで書きます。流石に750回以上、毎週コラムを書いてたらネタなんてとうの昔に尽きます。そんなモンです。でも、私はこうやってコラムを書いています。
だから、ネタがあればコラムは書けます、でも、ネタがなくてもコラムは書けます。これが私の経験から来る答えです。
■時間があれば書けるのか?
次。時間の問題です。
簡単に言えば、コラムを書くだけの時間を捻出できないから書けないってことです。これもめっちゃよくわかります。
こういうコラムを書くときって、ある程度精神的にも肉体的にも余裕があるときなんじゃないかなって思うんです。例えば、エンジニアライフにコラムニストとして応募しようと思ってる人って、仕事やプライベートに忙殺されている人はいないと思うんですよね。だってそういう人はコラムを書く余裕すらない訳ですから。
だから、時間的に余裕がある人がコラムニストを始めた所、仕事やプライベートが忙しくなってコラムを書く時間がなくなってしまった。だからコラムを書けなくなってしまった。
これもわからなくはないです。でもですね、それじゃ今の私はどうなんだと。朝から夜中まで仕事を続け、毎日会議三昧、ちょっと空いている時間があると思ったら研修の対応、休みの日は週に1日あればいい方で、そこもほぼ自分のための次の仕事の準備などでつぶれてしまいます。結構人より時間ってないほうだと思うんですよね。それでも、コラムは書けています。
だから、時間があればコラムは書けます。でも時間がなくてもコラムは書けます。これも私の経験から来る答えです。
■コラムを続けるコツ
それじゃ、コラムを続けるコツってなんなのか。これは私の中でハッキリしています。「価値」です。
価値とはOSTの中にある行動(A)の前にあって、行動を立ち上がらせる要素の1つです(もう1つは「時間依存性」です)。
行動というのは、私たちの中にある「価値」と「時間依存性」という要素の強さによって立ち上がってきます。
例えば、コラムニストに応募しようとしたときの行動を考えてみます。
この時、コラムを書くことはその人にとって「価値」が高いことでした。だから「価値」の引力が強くなり、コラムニストに応募するという行動が前景化した(前に出てきた)だけです。
一方、コラムを書く時はどうかというと、その瞬間、コラムを書くという「価値」が低くなってしまい、他の行動(仕事やプライベート)の価値が上がってしまっただけです。その結果、コラムを書くという行動が後景化した(後ろに下がった)だけです。
つまり、その人の中でコラムを書くことに対する価値が変化してしまっていることが原因です。
こうした価値や時間依存性という要素は私たちの根本である「コア・パーパス(識別核)」の影響を受けています。つまり、コア・パーパス自体が変わってしまったため、そこに引っ張られる形でコラムを書くという「価値」が下がったのだと考えられます。
だとすれば、自分のコア・パーパスにあった価値の与え方をしなければなりません。例えば、以前のコア・パーパスが「世の中に自分のことを知らしめたい」みたいな感じだったとしましょう。それが時とともに変化し、「今ある自分の仕事を全うしよう」みたいに変わったとしましょう。この時、価値はこのように変化しています。
【コラムを書こうと思ったタイミング】
コア・パーパス=世の中に自分のことを知らしめたい
↓
「コラムを書く」という価値のスイッチがON(前景化)
【コラムを書けなくなったタイミング】
コア・パーパス=今ある自分の仕事を全うしよう
↓
「コラムを書く」という価値のスイッチがOFF(後景化)
だとすれば、今のコア・パーパスである「今ある自分の仕事を全うしよう」を使い、どうしたら「コラムを書く」という価値のスイッチをONにできるかを考えなければなりません。例えば、「コラムを書く」というタスクを「今の自分を形づくる上で必要な仕事だ」と捉え直すことで、価値のスイッチをONにし直すことができるかもしれません。
■前提を変えることで行動を変える
このように考えると、コラムが書けなくなったことは、やる気を失った、忙しくなったという人や環境のせいなどではなく、そうならざるを得ない状況だったと考えることができます。
だとすれば、私たちの行動だって変えられるはずです。
今回はコラムを続けることをネタにした話でしたが、別にこの話はコラムを書くだけに留まらず、全てにおいて言える話です。もし、ご興味がある方は以下のコラムもご覧になってくださいね。
第725回 前提構造理論(OST)のススメ4・構造部3 行動の前提構造(AS)