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みんなで検討するからろくな案にならねぇんだ

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 Horusさんが「みんなが素晴らしいと思うアイディアほど実はくだらないという法則」を書いていました。それについて私も書いてみます。

せっかく素晴らしい商品を提案したのに!

 私は昔、電機メーカーで働いていました。そこではときどき全社員に対して商品提案を募集していました。そういったものが大好きな私は、一人でいくつも書いて応募していました。本業の仕事をそっちのけにして(?!)。

 自分としてはアイディア的にはいいものを出していたつもりです。けれども私が出した数々の自称大発明は商品化されることはありませんでした。 でもそのうちの1つは、何年か後に他社からほぼ同じ製品が発売されました。ヒットしたかどうかは知りませんが。

素晴らしいものを選定しないシステム

 ずいぶんたってから、社内の商品提案の選考に携わった人の話を聞く機会がありました。

 商品提案ではユニークな面白い案もたくさん出てくるそうです。その中から選考委員がいいと思ったものを10~20個くらい選び出します。

 それを役員会に挙げます。頭の堅い役員たちはその中から面白くない無難なものを5つくらい選び出します。見事に面白くないものを選び出すそうです。ユニークなものは反対する役員がいて却下されてしまうからです。さらにそれを社長に見せると、最も面白くないものが選ばれて商品化が決定するそうです。素晴らしいものを振るい落とすための完璧なシステムになっていたのです。

 そして予想通り、つまらない無難な商品なのでヒットしません。いつもそういう結果になっているとのことでした。バカだなあ。

99人に嫌われても止まらずに進め!

 先日「入門 起業の科学」という本を読みました。この本には起業アイディアを検証する方法も書かれています。それによると、みんなが賛成するようなアイディアでは誰でも考えつくので成功しない。100人中99人の目からは一見魅力的に見えないくらいのものがベストだと述べています。

 斬新なアイディアは角が多くて尖っています。だから多くの人に嫌われて当然。でもそこがいいのです。角があるから一部の人の心にグサッと刺さるのです。大勢の意見を反映させると角が取れて丸くなります。これでは誰の心にも刺さりません。

 いいアイディアを実現させたかったら反対意見を聞いてはいけません。自分を信じて突き進む。すると失敗することも多いでしょう。でも失敗を恐れては大成功はあり得ません。99回失敗しても100回目に大成功すればいいのです。

 私もこれまで無難なコラムを書いてきました。今度はもっと尖ったコラムにしてみようかな。でも読者が100人に満たなかったら誰にも好まれないことになりそうですが。

 あべっかんでした。

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