我がエンジニアライフを悔いのないものにするには
「我がエンジニアライフに悔いなし?」
という話を、5月から7月中旬まで10週にわたって書いた。この話では主人公たちが成仏する前に余計なことを知ってしまって悔いが残った、という気の毒な話になってしまった。
■立派な人の哀れな余生
聞いた話だが、ある老人ホームにTさんというお爺さんがいる。Tさんは元大学教授で立派な功績を残したらしい。そして息子たちも医大を卒業して医者になった。自身も親としても立派だ。ところが、Tさんは今ではボケてしまっている。会いに来た妻と別れるときには「行かないで~」と幼児のように泣くという。Tさんを見ていて哀れだ、と看護士は言っていた。立派な地位にいた人が、こんなふうになってしまったなんて。
■人気ミュージシャンの哀れな余生
昨年、某大物人気ミュージシャンが覚醒剤取締法違反で逮捕された。人気ミュージシャンとしての地位は崩れ去り、いい曲も歌われることはなくなった。私もカラオケでの持ち歌が減った。こんなことを言うのは不謹慎だが、もしも彼が事件が発覚する前に急死でもしていたら、「あんないい曲を出してきた人がいなくなるなんて」と、多くのファンが泣き、尾崎豊のように伝説のミュージシャンとなっていたことだろう。
■終わりよければすべてよし
満足して人生を終えられるか否か、って人生での積み重ねではないと思う。死んだときのタイミングによるのだ。ピークを迎えて落ちぶれる前に終われば幸せだ。あるいはろくでもない人生を長々と送ってきても、死の直前にいいことがあれば満足して人生を終えられる。
クイズ番組で、「大逆転チャンス!最終問題は得点が10倍です」 と言われて、今までの戦いは何だったんだっ!、となることがよくある。実は人生もそんなものなのかもしれない。最期だけよければいいのだ。
「我がエンジニアライフに悔いなし?」も最終話のあとがきをまじめに書いたら全体が締まった気がする。終わりよければすべてよし。決して最後にオチをつけてはいけないのである。誰かさんのコラムのように!(笑)
abekkan でした。