プロ野球の飛ぶボール問題で考えた、「聞いてないよ」
「聞いてないよ、変わったなんて!」
プロ野球のボールがよく飛ぶボールに変更され、それが知らされていなかったという問題が世間を騒がせた。加藤コミッショナーが「知らなかった」と言うと、知らないことの方が問題だ、という批判も挙がった。
このコラムでは、その真相を探るというようなことはしない。私はプロ野球関係者でもないし高村ミスズ女史のような調査能力を持っている訳でもないから。ただ、「知らないうちに変えられたこと」をテーマにして書いてみる。
■IT開発現場での「聞いてないよ!」
「聞いてないよ」問題はシステム開発の現場でもよく発生する。
システムがある機能で異常終了して担当者が呼び出された。この機能は変更してないのにどうして? 調べてみたら、共通ライブラリが変更されていたのが原因。そこを変えたなんて聞いてないよ~。寝耳にミミズだ(゜o゜)。
ユーザの要求で仕様が変わることになった。えっ、そこを変えるの?!聞いてないよ~。変更を承諾する前に相談してよ!全部作り直しじゃないか(泣)。
■「聞いてないよ」をなくすには
実は変更してました。聞いてないよ~! これをなくすにはリーダーやプロジェクトマネージャが全体を把握すること。プロジェクト内の情報伝達がスムーズに行われるようにすること。
って、それは誰でも分かっている。でもうまくできないから困っている。ではどうすればいいのか? プロジェクト内の多くの動きから「これは影響が大きい」ということを察知しなければいけない。技術者的にも管理者的にも経験から得られるカンが必要だ。
経験豊富なリーダーやプロジェクトマネージャになると、どうしたらリスクを察知できるのか、どうすればスムーズにプロジェクトを進められるのか、という独自の持論を持っているものだ。そういったできる人の持論をいろいろ知って理解した上で、自分のプロジェクトの人やシステムに最適となる方法を模索していくしかないだろう。なかなか大変だけど。
先日のコラムで紹介した「プロマネが知るべき97のことをネタに勉強会」でも、プロマネの持論について勉強している。6/25の参加申し込みはこちら。(宣伝になってしまってすいませんσ(^_^;)
とにかく、飛ぶボール問題みたいにあとから大騒ぎになるような事態は避けたいものだ。
■飛ばないボール問題を察知した
私は趣味でソフトボールをやっている。そういえば最近、私の打球が外野に飛ぶことが少なくなった。もしかしたら、知らないうちに飛ばないボールに変更されたのでは?!
「abekkanが衰えただけでしょ!」 あっ、やっぱり(+_+)。
abekkanでした。