いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

ポケモンとITスキル

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■ポケモン言えるかな?

 ごめん。オレ、ポケモン言えません。最近、不思議に思った事がある。道ばたで子供がたむろしてポケモンの話で盛り上がっていた。どのモンスターが強い弱い。そんな話なのだが、良く聞いてみると、話の内容が何気に理論的だった。

 「どれそれのポケモンは何々属性だから、お前のよりつ強い」「でも、何々という技があっるので対抗できる」云々と、実に話の内容が細かい。ポケモンって、確か何百種類だかいたような気がする。しかも、それぞれに属性があったり、固有の技があったりと、とても複雑だ。

 そんなポケモンの知識大系を子供同士で共有しており、情報にズレがない。お互いが共有した知識大系を元に議論をしている。私たち大人が、IT技術の知識大系で同じ事ができているだろうか。

■子供がすごいのか大人が退化したのか

 こういう話を出すと、「子供は若くて記憶力がいいから」とか、「年取ると記憶力が悪くなるから」という話が出る。だが、それは断じて違うと思う。実はポケモン自体に秘密がある。

 子供がどうやってポケモンを覚えていったか。それを細かく分析すると、私たちITエンジニアがスキルアップに使えるテクニックが山のようにかくされているのだ。これを見つけ出すことで、分かり易いコードを書いたり、効率よく技術を習得できるようになると考えている。

■ポケモンに隠された秘密

 ポケモンというのは非常に良くできている。キャラクターのビジュアルとネーミングがよくマッチしている。名前を聞けば、どんなキャラクターか想像できるのだ。これはコードを書くときのネーミングに通じる物がある。

 そして、それぞれのキャラクターがそれぞれにふさわしい技を持っている。例えば、ピカチュウだったら、いかにも雷を出しそうなビジュアルでネズミに似ている。そして、持ってる技は雷を使ったものだ。日本刀を振り回すような不自然な技は使わない。キャラクターが綺麗に属性で区分けされており、非常に情報が整理されているのだ。

 徹底的に情報が整理されているので分かり易い。イメージとネーミング、ビジュアルが一致する。こういった工夫によって、直感的に理解ができる。こういった工夫がポケモンの人気の秘密かもしれない。最近、おもちゃの転売で話題の妖怪ヲッチにも同じ事が言える。

 ちょっと研究してみたら、可読性の高いコードを書く技術や、システムのメンテナンス性を上げるための技術に応用できるかもしれない。

■子供のポケモンとの接し方に学ぶ

 子供がポケモンを覚えるのを観察していると、非常に理想的な学習プロセスをたどっているのが分かる。

 まず、非常に高いモチベーションでポケモンに対峙している。攻略本で情報を把握して、実際に手を動かして操作する。操作した結果を確認、分析をする。その結果を、友人との会話で共有する。見る、聞く、触ると感覚を駆使し、得た情報を元に思考し、話すことで友人と共有する。これは理想的な学習プロセスだと思うのだ。

 自分たちがITの技術を学ぶ時、どう向き合っているだろうか。本ばかり読んで頭でっかちになったり、自分の思い込みで事実を歪めてはいないだろうか。特に、会社での評価等の大人の事情が絡むほど、欲望が優先して向き合い方が歪みやすい。

 たかが子供の遊びと侮るなかれ。ヒントは、自分が凄いと思っているものに潜んでいるとは限らない。一見些細なことでも、角度を変えると驚くべき発見があるものだ。そういう柔軟なものの見方がエンジニアとしての能力を伸ばしていくのではないだろうか。

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