いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

あぁ、あのころに戻れたら

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■学生時代に戻りたいと思うことがあるか

 会社の会議でだーだーと言い争って、喫煙室で休憩。あぁ、俺何やってんだろうな。なんて黄昏れながら、こんなはずじゃないのになぁ。人生、どっかからやり直したいなぁ。なんて思ったことはないだろうか。ちなみに私はしょっちゅうだ。むしろ、前世からやり直して、生まれる親を選び直したいくらいだ。

 後悔先に立たず。なんていういが、心に浮かんでくるものは抑えようがない。エンジニアなら、悔いるより分析して、未来への糧にしてみようじゃないか。

■仮に戻ったとして

 もし、自分の得た経験をそのまま持ち越して学生時代に戻ったとしよう。実はコレって、凄くつまらないことになる。漫画やテレビ番組の結末はほぼ全部知っている、新商品として出てくるものが自分の中では凄まじい旧式製品。ワクワク感が乏しい毎日を送ることになる。

 また、精神年齢が中年のままで少年たちと会話するというのは、なかなかしんどい。精神年齢と持っている情報量が違うと、会話を合わせるのも苦労する。本来親友となるべき相手とも、距離ができてしまうかもしれない。

 また、今の状態で学生時代に戻ったとして、勉強ができる保証なんてない。意外と難しいぞ。学生時代にやってた勉強の内容は。参考書を見ても、スラスラは解けないですよ。中年のプライドを持ったまま学生の中で生きるのは、想像を超える程の葛藤が待っているのだよ。

■もう一つおまけを付けて

 大サービスで、学生時代に戻るまでの準備期間を3年設けて、今のスキルと知識をそのまま持ち越せるとしよう。一年間、学生時代に戻るために勉強を復習して、当時の情報を下調べする。どういうふうに振る舞うか、いろいろ想定してプランを立てる。ここまでできれば、きっとバラ色の人生をやり直せそうな気がする。

 しかし、それでもうまくいくとは限らない。有利すぎる立場は油断を生む。ありすぎる余裕が、大きな失敗に結びつき、今より悲惨な状態になってしまうことも有り得る。また、精神的な成熟度が低いと、あまりに事がうまく運びすぎて精神的な腐敗が急速に進む。精神的に腐りきれば、どういう不幸が起こるかは想像に難くない。

 そして元の年代になったら、その先はどうなるか分からない。老人になってから、あのころに戻りたいと、殊更(ことさら)に後悔を募らせることになるかもしれない。一度やり直しても実現できなかったり勘違いしたことは、後悔も比例して大きくなる。

■条件にとらわれ過ぎない

 もしも話を追求して、有利な条件だからといって利益が大きいとは限らない。という結論に至った。現実でもそうだと思う。有利な条件が続くことはある。だが、どこまで続くかはそのときの行動次第だ。

 有利な条件にこだわり過ぎると逆に墓穴を掘る。高度なスキル、人脈、そういった条件が整えば、確かに有利だ。ただしコレはあくまで条件だ。スキルや人脈にあぐらをかいていれば、いつか足元をすくわれる。また、スキルや人脈を重視し過ぎて子どもを無視していたら、大きくなってグレられる。そういう足元のすくわれ方もある(うちの親と学生時代の私)。

 大事なのは、条件ではない。目的を達成することだ。今、何をやるかだ。多くのものを持つより、手元にあるものをフルに使いこなすことの方が大事だ。今、やるべきことを適切にこなせば、十年後、それが思い出になる。苦くても甘くても、やれることをキチンとやっていこう。必ず自分にふさわしい結果が得られるはずだ。

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