いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

お金を語るエンジニアが多くて危ない

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■思考停止のキーワード"お金"

 先日書いたコラムの反応が意外と多かったで、ついでにもう一本書いてみた。何となくTwitterの反応を見ていると、「コイツ、おかしいんじゃないか?」なコメントが山のように付いていた。

 誤解の無いように言っておくと、冒頭に「エンジニアとしてもお金を意識することは大事だ」と入れておいた。中途半端にお金を語るのは良くない。と書いたはずだが、どうもタイトルだけ見て反応している人が大半のようだ。「お金」という言葉は、人の思考を停止させるに充分なインパクトがあることが実感できた。

■そんなことで儲けるという視点から見る

 まず、儲ける上で必要なものはいろいろあるが、一番重要なのは、正確に現実を見抜く力と思う。お金の事ばかり考えていると、この現実を見抜く力が弱くなる。欲しいと思えば思うほど欲しくなる。

 本当にお金を稼ぎたければ、お金欲しさに翻弄されない土台が必要だ。単に「お金が欲しい」と語り続ける人では、ただの強欲な人だ。そこを超えて、欲望を昇華させて別の形にしなければ稼げない。

 だから軽薄にお金は語るべきでない。欲望をベースにお金を語っても、欲しさだけが募って実らない。語るならプランを語るべきだ。

■スキルの価値とお金

 まず、スキルの価値をお金だけで換算する自体ナンセンスだ。スキルの習得自体、それ自体を楽しめないと継続は難しい。お金だけのモチベーションでは、楽しんでる人には到底追いつけない。また、成果物をお金でしか換算できない発想力では、イノベーションは生み出せない。お金への情熱の他にビジョンが必要だ。

 お金という価値観が真っ先に出る時点で、発想力が貧弱だ。プラスアルファ、人を突き動かせるものはあるだろうか。強欲なだけではイノベーションは生み出せない。一時的なエネルギーは生み出しても、発想し続ける事は難しい。

■語らずに稼げ

 結論としてひと言。

「金の事を語らずとも、サラッと稼げるようになろう」

 私はそういうエンジニアを目指している。お金の事を語る必要が無いくらい、高いスキルと精神的に余裕があるエンジニアでありたい。市場価値、技術の対価も大事だ。しかし、大事に思うのと翻弄されるのは違う。

 市場価値、技術の対価とか、お金にまつわるものに翻弄され過ぎてはいないだろうか。社会にお金を語るエンジニアが増えたという事は、それだけ上手く行ってない会社が増えたと取れる。その背景にあるものが何かを考えると、多くの問題が潜んでいるように思う。

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