いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

クリエイティブな仕事で稼ぐ方法

»

■そもそもな誤解

 クリエイティブ、イコール楽しいなんて思ってないだろうか?

 クリエイティブ、イコールカッコいいなんて思ってないだろうか?

 そう思ってる時点ですでに創造は止まっている。答えとしては、楽しいものでも苦しいものでもない。ただ1つの行為というだけだ。

 優れた芸術家を見てみると、意外と淡々と作品を作る。作った時点で満足はしない。百個くらい満足のいかないものを作って、やっと1つ満足なものができる。そういう世界だ。確かに、満足のいく1個ができた時は嬉しい。しかし、トータルで見れば失敗の方が圧倒的に多い。一喜一憂していたら精神が持たない。だから、淡々と作品を作る人の方が、生き残りやすい。

 芸術家を例に挙げたが、コードを書く人、デザインをする人も同じです。自分の仕事に満足した時点で更なる追求をしなくなる。その時点で、クリエイティブでなく、ただの流れ作業になる。

■スパイスは少量だから意味がある

 センセーショナルな出来事とは、たまに起こるからセンセーショナルなのだ。たとえ毎日に変化があるとしても、それが続けば変化が日常になる。センセーショナルな出来事。それは、幾戦もの平凡な出来事に立脚して初めて成り立つ。

 本来なら、無理にクリエイティブな事をする必要はない。センセーショナルなサービスやイノベーションを生み出せば単純にお金になる。だからクリエイティブに走るだけだ。そんな人にこの言葉をささげたい。

 作りすぎると腐る。

 売りたいだけの、魂の抜けた創造などいらない。

 Webサービスにしても、実質どれだけ利用されているだろうか。使いこなしているのは一部のコアユーザーのみだ。ゲームにしても、買ったはいいが積みゲー(ろくにプレイされずに積まれている)になってないだろうか。生み出されるものは多いが、本当に必要なものはそれほど無のかもしれない。

■クリエイティブに稼ぐツボ

 「良い物やサービスを作って、適切な報酬を得たい」それがクリエイティブに稼ぎたいという人の意見だ。

 それ自体は間違えていないと思う。しかし、方法が間違えている事が多い。ありえないような短期間で良いものを作ろうとしたり、良い物と売れる物を混同していたりする。

 つまり、クリエイティブな“つもり”の人が多すぎる。本当にクリエイティブと言いたいなら、経済という枠の1つや2つ、ぶち壊してみろと言いたい。そのくらいの自由な発想ができなければ、新しいものなんて生み出せない。

 クリエイティブに稼ぐツボは、常人を大きく超える。それだけだ。100人が聞いて100人が納得する結論を追っているようでは無理だ。実現しようとすれば当然難しい。具体的にいえば、100万人に1人くらいの才能を開花させれば、実現すると思う。

■ただ1点、そこだけを目指して突き進む

 クリエイティブであろうとなかろうと、事を成そうと思えば相応の努力は必要だ。自分の持てる力を才能に集中すれば、100万人に1人の才能が開花するかもしれない。お金を稼ぐことに集中すれば、一財を築きあげることができるかもしれない。

 お金欲しい、新しい何かをやりたい、自分の好きな事をやりたい。いろいろなことに意識が分散していると、どれも成しえずに終わってしまう。自分の好きなことで稼ぎたいと思うなら、まず稼げ。それから好きなことをすればいい。もしくは、儲からなくても、自分の好きなことを極める。それから稼げばいい。

 個人的には、成すべきことを淡々と成していけばいいと思う。目的に向けて1歩ずつ進んでいくことが大事だ。一気に多くを成そうとしない。できる事を1つずつ確実にこなしていく。そういう地味なやり方でも、意外とかなえられる目標は多いのではないだろうか。

Comment(0)