ヌーベル・ホウレンソウ (仏:新しきホウレンソウ)
■言わずと知れたホウレンソウ
前にコラムのネタとして書いたのだが、組織の行動規範(というのだろうか)としてホウレンソウというのがある。
- ホウ……「報告」
- レン……「連絡」
- ソウ……「相談」
日本で働いてる人なら一度は耳にしたことがあるだろう。若い世代よりおっさん世代の方がこの言葉を重要視するみたいです。心ばかりか報告と連絡がダブるような気もする。
20年前の日本であれば、そこそこ大きいとこの正社員になれば食いっぱぐれない。そういう時代ならこのホウレンソウで十分だったかもしれない。今どきの組織でホウレンソウを徹底したとしてもどうだろうか。組織はうまく回るのだろうか。
■新時代のホウレンソウ
IT業界の先進的なところで働いてる人の話を聞いていて思う事がある。どうも新しいホウレンソウというのがあるなと。その新しいホウレンソウとは、
- ホウ……「方針」
- レン……「連携」
- ソウ……「創造」
の3つだ。特にWeb系など今伸びている分野や、高度な技術を誇る組織の話などで、この3つを感じる。
今、伸びている組織にはこのホウレンソウを育んでいる。具体的な行動というより、組織の土台に当たる部分の要素だ。誰かにやらせるのでなく組織として条件を整えていく。そういう傾向があるように思うのです。
■今の人は意外と考えている
なぜ「報告」「連絡」「相談」という、従来のホウレンソウに疑問を感じるのか。私も実際にやってはいるが、従来のホウレンソウは1つ1つの行動に対してしか答えをくれない。行動の意義、自分の役割の意味などは、対象外として答えてはくれなかった。
昔は組織に従っているだけでも結果は出せた。最近はそんなに甘くない。自分で深く考えて行動しないと結果は出せない。個人が組織を見る時代になった。優秀な人は組織を見て、自分がこの組織にふさわしいかを考える。
組織として答えを出せなければ、優秀な人材はどんどん去っていく。そこで優秀な人材を確保するために必要なのが、この新しいホウレンソウだ。
■個人が組織に求めるもの
従来のホウレンソウも必要だ。個人が組織に対して行う行動規範としては重要な要素です。しかし、個人から組織への行動規範であって、組織が個人に対してどうあるべきか、何をすべきかは含まれていない。
昔はそんなことを考えなくても、安定した収入たポストを与えることができた。個人もそこまで深く考えずに「この組織についていけばいいや」くらいの考え方でついていっていたのだろう。
しかし今は違う。個人が組織に対して非常に細かく観察するようになった。組織が個人に行動規範を求めるように、個人も組織に対して何かを求めるようになった。それがこの「方針」「連携」「創造」という新しいホウレンソウだ。
社会状況が変わり、働き方もこれまでと大きく変わった。そんな中、意外と個人は進化してるのではないだろうか。新しい考え方が、いつか組織の在り方を変えてくれると信じたい。もしかしたら、未来は自分たちの思うより明るいのかもしれない。
~おまけ~
ホウレンソウといえば、蓮舫さんを思い出す。昔は好きだったんだけどなぁ。蓮舫とザボーガーと北野武。よくも悪くも変わった三者のコラボレーションの動画があったので、ここに載せておく。