いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

変化に流されないために

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■エンジニアには革新が求められる

 エンジニアといえば、常に変わりつづけることが求められる。スキルを習得したり、新しい技術へ対応していったりと、努力を惜しまない人の多い業種といわれている。また、技術を素早く習得できるというのも1つの評価のポイントになる。

 そして、何かを“変える”とか“変わる”というのをキーワードに業務が回る。変わること、変えることで1つの価値観を作り出していく。そういうスタンスを強く感じます。

■変わるといっても悪く変わることもある

 まず変化について。変わるといっても悪く変わることもある。変化=達成ではない。自己啓発なんかでモチベーションを常に維持できるようになると、何でもできそうな気分になる。実際、ある程度の思うような自分になることができる。しかし、精神性が追いつかずに強欲になって人望を失うケースもある。

 自分は開発がやりたい!と、意気込んでIT業界に転職してみたものの、飛び込んでみたら阿鼻叫喚の残業地獄だった。なんてこともたまに聞く。

 あくまで、変化は変化だ。下に行くか上に行くかは別の問題だ。現状維持と行動はのバランスを維持して、吟味を加える必要がある。“変える”とか“変わる”というのをキーワード作り出した価値観が、たまにバラ色の落とし穴になったりする。

■自分を貫くというスタンス

 自分で変化しなくても、まわりが変わっていきます。変化を求める人は気をつけてほしい。自分が変わり続けるのではなく、実際は変化に流されていないだろうか。技術的なものも流行がある。流行にキャッチアップすることにエネルギーをロスしてないだろうか。

 変化を追うとは逆に、自分の価値観を貫くというスタンスもある。自分のいいと思ったことを地道に深めていくような価値観だ。自分の価値を置くものを深めていくことで、1つの流れを生み出していく。新しく流行を作る人というのは、流行を追う人より、こういう自分を貫く人かもしれない。

■自分という原型を見つめる

 自分を変えていくことは大事だ。しかし、今の自分を維持しつづけるのも価値があることだと思う。意固地になって自分を押し通すことを推奨している訳ではない。技術にしても、内面的なものにしても自分のテーマという決めごとをしたらどうだろうか。

 このような決めごとは守り通すことで力になる。軽い情報に流されにくくなったり、意志が強くなったりする。ちょっとした簡単なものでもいい。自分のできる範疇で決めれば十分だ。これが変化に流されないための一番の対策になると思う。

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