去りゆく夏、終わらない仕事
■移り行く季節
鳴く蝉の声もまばらになってまいりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか? 一時期に比べると、だいぶん涼しくなってきました。過ごしやすくなる反面、去り行く夏にちょっと寂しさを感じます。
先週、京都の鴨川を歩いていると、浴衣を着たカップルが何組かいた。日本の夏と、ちょっとしたジェラシーを感じさせてくれます。あと少しの夏を、しっかりとこの肌で感じていたい今日この頃です。
■そして残された業務
季節は移り変わるが、業務は移り変わらない。プロジェクトは進んでも、なぜか課題は一向に減らない。去り行く業務に寂しさを感じる時は、得体も知れぬ危うさも同時に感じることになる。そこに季節感のような風情はひとかけらもない。
先日、大阪の淀屋橋を歩いていると、うなだれたサラリーマンが何人かいた。景気の厳しさと、ちょっとした悲壮感を感じさせてくれます。過酷な生存競争を、しっかりとこの腕で生き残りたい今日この頃です。
■情熱があった
夏の風物詩といえばいろいろあるが、やっぱり甲子園だろう。高校球児たちの汗と青春がグランドでぶつかり合う。弾ける汗、舞い上がる砂埃、そして、目の保養にチアガール。と、 言いたいとこだが、あいにく野球のルールはよく知らない。申し訳ないですが、高校野球にはあまり興味はない(ただし、チアガールには興味がある)。
個人的に甲子園より熱かったのが鳥人間コンテストだ。なぜなら、飛ぶということへの挑戦が、エンジニアっぽくて共感できるからだ。今回は東北大学のパイロットが熱かった。あの熱さが、眩しくも羨ましくもあった(ああいうノリが好きなんです)。
■仕事に情熱はあるか?
申し訳ないが、全くないです。責任のもとで、淡々とこなしているのが現実です。そんな感じの方が多いと思います。
ただ、たまに仕事に情熱を求めてため息をつくことがある。そういえば最近、たまたま東北大学のパイロットと同じようなことを言ったのを思い出したが、何か悲壮感が漂う。
「(CPUの負荷が)フルパワーだぜ、しんじられねぇ」
「サーバは動く、でもこれじゃだめなんだろ?」
「ログを……ログを拾うんだ!」
……ため息が止まらなくなってきました。
それでも、何かもがいていれば、きっといつか熱くなれるものを見つけられると信じたい。それが仕事かどうかは分からない。ただ、いつくるか分からない熱い夏を目指して、今は走り続けたい。