いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

スーツ脱げ。

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■服というシンボル

 びしっと着こなしたスーツ。なんか、それだけで仕事ができるっぽく見えてしまう。そんなクールなお姉さんが電車でとなりの席にすわる。アタッシュケースから取り出した雑誌は……。

 「少年ジャンプ」

 服装と読んでいる雑誌のギャップに萌えそうになってしまった。

 立場の高い人は、それを示す服装をして立場を示す。特定の職業の人は、その仕事に合った服装をする。それがそのまま、仕事を示すシンボルのようになっていく。服は自分の立場や役割を示す重要な道具だと思う。

■エンジニアにスーツは要らない。

 会社で働く時にはスーツを着る。私はこのスーツというのが大嫌いだ。なぜなら、スーツを着ていると、ビジネスマンに見えてしまうからだ。

 この、ビジネスマンに見えてしまうというのが曲者だ。スーツを着てエンジニアの仕事をしていると、ビジネスマンとエンジニアを混同してしまう人がよくいる。いろいろな業界で働いた事があるが、IT業界独特の特徴だ。スーツを着て家を立てる大工はいない。スーツ着て野菜を売る八百屋もいない。エンジニアには、もっとエンジニアらしい服装があるはずだ。

■引き締まるのはいいが、固すぎだ。

 スーツを着ると、確かに気は引き締まる。気持ちが仕事モードに切り替わる。が、それがうっとおしかったりする。スーツを着て気が引き締まるのはいいが、紐でぐるぐる巻になったボンレスハムみたいに固くなる人がたまにいる。

 仕事で緊張して固くなる上に、さらに固いかっこうをする。うっとうしい事この上ない。しかも、この夏の熱いときに、ぴっちり上着まで着てくるな。なんというか、日本人独特の堅苦しさが漂う。しかも、エンジニアだと話まで固い。はっきり言って、勘弁して欲しい。

■エンジニアの人はスーツを脱ぐべきだ。

 結論として、エンジニアにスーツはふさわしくない。LANケーブルを引き回したり、サーバをバラすような肉体労働もあったりする。機能性を追求する業種であるエンジニアなのに、機能性の悪いかっこうで仕事をするのはおかしい。

 また、中途半端なビジネスマン気取りでスーツ着てお客さんと話すから、無茶な要求を突きつけられるんじゃなかろうか。相手がプロのビジネスマンであるなら、こちらはプロのエンジニアとして対面するべきだ。かっこうで立場の差をアピールする事も必要だ。

 実際は、社会的な事情があるので好きなかっこうでは働けない。しかし、着てる物に流されず、中身はブレずにエンジニアでありたい。

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