リスキー・ヘブン
■誰だ。こんな物ばらまいたのは
ヘルプデスクをしていると、ときどきウイルスを踏んだ人をサポートすることがある。自分の中では、(ウイルスを踏むことを)“地雷踏んだよ……”などと無意識にいってしまう。
現実の地雷よりは一見、扱いが楽そうだろう。ウイルスに感染したとしても、PCならリカバリしてしまうという手があるからだ。しかし、現在わたしのいる現場ではそれができない。感染したPCにて、手動でウイルスを削除していくのだ。
はっきりいってめんどくさい。そもそもなんでこんなにウイルスを踏むやつがいるんだ……。
■まぁ、踏んでも文句のいえない環境なんだが
これだけウイルスが繁殖しているにも訳がある。会社でUSBメモリを使ってファイルをやりとりしているからだ。ほかにも理由はあるのだが、あまり列挙すると会社が特定されるので伏せておきます。
わたしのいる会社に限らず、ITの投資を渋ったり、社内でIT関連の人材の育成を怠って、気がつけばリスクだらけ。また、リスクといわないまでも、調べるとヤバイ話ぼこぼこと浮上する。そんな話をよく聞きます。
■足の踏み場もなくなる前に
会社の抱えたリスクって、解消に工数もかかるし、費用もかかる。ただ、リスクをつぶしてもすぐに利益が上がるわけでも無い。実害の一歩手前なので、放っておいても条件がそろうまでは無害だ。
そんなことで、リスクをつぶすより、売り上げを確保するために拡大を優先する。わたしが勤めた会社では、そういう傾向の強い所が多かった。
~ここで一句~
気がつけば いつの間にやら 地雷源
そういうことがないよう踏み留まって、1つ1つのリスクに向き合うことも大切なんじゃなかろうか。売り上げ達成とか、新規事業に沸いている一方で、床下に潜り込めば大量のシロアリがいる可能性もある。
会社という天国は、自分たちが思うよりも、リスクにあふれているのかもしれない。