このコラムでは私が体験したIT業界の黒歴史を語ります。

体育会系が多かったあの頃

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 前々回に「特異な会社、会社員 列伝」と予告しておりました。

 が、「暴力という名の会社」にコメントを頂戴し、そういえば体育会系のノリが多かったあの頃を思い出しましたので、予告とは違って改題させていただきます。

  • カオス度:4
  • クライム度:3

 (筆者の独断と偏見によるものです)

 ※これ以降の文章には、非常に生々しい描写が含まれております。ご自身の適切な判断が必要です。

■社長以下、社員全員体育会系(肉体派)の会社

 某キャリアの仕事をしている時に、特異な会社(以後D社とします)が参入していました。元建築関係らしいのですが、要は「情報処理が儲かるので鞍替え」した会社でした。

 毎回陣中見舞いの時に、D社社長はダーク色のダブルのスーツでキメて参上。

社長 「おぅ、元気でやってるか?」

社員 「うっす!(野太い声)」

 わたしたちがデスマーチで生白いにもかかわらず、D社社員さんたちは一様に角刈りで日焼けが眩しかった。がたいもよくて、元気もよい!

 アニマル浜口に似ているD社社長は一見強面なのですが、話してみるとそうでもない。まぁ、スキルについては……ただ、元気がよいというのは周りも明るくしますね。しかし、わたしたちが疲れ切っているのに、そこだけ浮いていたという意味で特異な会社だと思いました。

 ある飲み会で、D社社員さんに聞いたのですが、

D社社員さん 「うちは、新人研修で自衛隊体験入隊するんですよっ」

朝之丞 「想像ができそうな気がします……」

■結構多かった新人研修で自衛隊体験入隊したSE、PG

 同僚に、新人研修で自衛隊体験入隊の件を話すと、

同僚N 「前の会社がそうで、俺も新人の頃2週間の体験入隊をやった」

朝之丞 「背嚢とか背負って匍匐前進とか?」

同僚N 「やった、それも梅雨時期だったから、泥だらけ」

朝之丞 「自動小銃とか撃った?」

同僚N 「流石にそれはやってない」

などと話していると、同じ職場の協力会社の人が寄ってきて、

協力会社A氏 「実は、わたしは元自衛隊員なんです、航空自衛隊」

協力会社B氏 「僕もそうです。陸上自衛隊」

 おおっ、けっこうな確率で元自衛官が居られる。

 自衛隊でどんなことをやっていたか興味があるので、いろいろ質問してみた。が、防衛上の理由からここではすべてを書けません。

朝之丞 「航空自衛隊ってパイロット?」

協力会社A氏 「いえ、違います。○○○ミサイルの○○係」

 ~途中割愛~

協力会社B氏 「自衛隊にいる時に免許を取ったのですが」

 その免許証を見ると、おおっ

 ~表現自主規制~

 国土交通大臣の指定する構造のカタピラを有する自動車

朝之丞 「って、なに?」

同僚N 「戦○だろ」

 そういえば、その協力会社の2名も、日頃から非常に礼儀正しく、滑舌のよさが目立っていたのは、そういうわけだったのか と合点がいきました。

■体育大学出身者も多かった

 見ただけでがたいがよくて、相撲に柔道、また、体操をやっていたので筋肉質。昼食の量も半端ではない。3人前くらいぺろりだ。

 そういう人がリーダークラスだと頼もしい。打ち合わせの時も大きい声がよく通る。クライアントも引き気味だ。一種の才能といってもよい。

 柔道選手だったリーダーO氏のあだ名は「選手」。

Oリーダー 「大学卒業の時に、自衛隊からスカウトが来たんですよ!」

■傾向と対策

 「会社命令なので仕方がなかった」とのことですが、新人研修で自衛隊体験入隊をした方に効果のほどをうかがうと、

  • 社会人になるって、こんなに大変なのか……
  • 娑婆っ気が抜けた
  • 精神修行になった

 一応効能はあった。まさに新人研修で自衛隊体験入隊を行わせた会社の意図通りだった様子です。

 わたしもメーカーSEの時、主に体育会系なノリの行事に強制参加させられたものです。これら苦行に賛否はあると思う、かつ現在はそうした会社も減っているとは思いますが、気になる方は職活時に質問してみてはいかがでしょうか?

 次回予告「わたしはこれで会社をクビになりました」

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