町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

修羅の派遣会社へ転職!その10 派遣社員が一番卑怯!

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道具などを運ぶと、特定の派遣社員にだけは「ありがとうございます」と礼を言う正社員。もちろん私は礼など言われない。正社員の忘れ物を渡してあげたときも、無言で私を睨みながら荷物を受け取るだけであった。だが、正社員に気に入られた特定の派遣社員たちも、少人数での出張のときはバックが居ないので挨拶をするようになる。一番ズル賢いのは正社員よりも、それを利用して横暴な態度になる派遣社員連中だったのかもしれない。そして、このような状況に影響を受けてしまったのが、入社したばかりの新入社員たちである。子は親の鏡!とは、良く言ったものだ。

私はそれほど被害はなかったのだが、他の派遣社員数名は、18~19歳の新入社員に「おい!」「おめえよ!」などと怒鳴られていた。帰りの車に乗る時なども「何先に乗ってんだよ!」って。もちろん挨拶もするわけがない。入ったばかりで仕事も出来ない、一回り近い年下の未成年に怒鳴られたり、命令されたり、これは相当な屈辱だったと思う。それを見ている例の特定派遣社員たちは「ざまあみろ!」と、言わんばかりの表情でニヤニヤしているだけ。最初は新入社員たちも、派遣社員とは仲良くして和やかな雰囲気でいるのだが、ベテランの正社員たちが無言で圧力をかけてくる、「なんでそんな連中としゃべってんだよ!」って感じで。それでも仲良くしていると、ベテラン社員からは距離を置かれるようになる、その異様な空気に気づき始めると新入社員たちはベテラン社員にべったりとついて、上っ面だけの御世辞で必死に茶坊主になり、派遣社員たちとは距離を置くようになる。

そして、ベテラン社員たちから気に入られてる特定派遣社員たちとも仲良くなる、こんな図式だ。しかし、この図式に染まらない新入社員もごくわずかだが居た。それは、ここの部署に本配属でない新入社員たちだ。彼らは新人研修期間中のみ、ここの部署で仕事をすることになっているので研修期間が終われば、決められた部署に本配属となる。そんな彼らもここの異様な雰囲気に気づいていたようで、同じ匂いのするもの同士が引き寄せあうようになり、私たち淘汰派遣社員と仲が良くなったのだ。こうしてベテラン社員+特定派遣社員VS研修期間中の社員+私たち淘汰派遣社員との派閥が発生した。一つの場所に、二つの輪が発生すれば、もう衝突というか、トラブルは避けては通れない。ベテラン側のほうが圧倒的な人数。お互いトラブルを起こしたくて起こすわけではないのだが。

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