町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その69 金を貸す前に喧嘩しろ!

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また、金の貸し借りも派遣社員の間でしょっちゅうあったし、トラブルもあった。「1マン貸してるんですけど、あいつと連絡が取れないんです」とか「3万貸したら来なくなってしまいました」とか。「一緒にすき家行ったんですけど食べ終わってから「金が無いんだよ」って言われました」とか、もうドロドロな世界だよね。だが、何故か私も派遣社員の金銭の貸し借りに巻き込まれてしまったのだ。しかも女の子に借金を頼まれてしまったんです。

何故かというと、ここの会社は日本人の派遣社員だけでなく外国人も多く使っていた。その中に超可愛い女の子が居たのだ。たまたま私が一度だけ仕事を教えることになり、そのときにいろいろとお喋りしてから仲良くなったんだけどね。彼女はコロンビア人、ほんとにモデルみたいな美人で社員たちからも人気があった。この頃になると携帯が普及していて誰でも持っている時代だったので当然のごとく電話番号を交換。そして電話でやりとりをしてから数週間後、彼女から電話があり「タイキ~愛してるI LOVE YOU」なんて囁いてきたのだ。

わけもわからないまま「おおおおおおお!」っとテンションマックスでいたら「50万貸して!」って。。。「え?」「お金が必要なの!愛してる!50万貸して!」「無理だよ!」「どうして?愛してるでしょ!」「そんなお金ないって!」「嘘!」「ええ!」ってやり取りをしている間に私はようやく冷静を取り戻した。そこで私は「わかった!」「Ohhhhhhhhhhhhh タイキ~」「明日持っていくよ!」「おねがいタイキ~!I LOVE YOU」って電話でのやりとりが終わった。もちろん貸せば絶対に返ってこないのは分かってる。ちょっと懲らしめてやるか!ってことで次の日普通に会社へ出社。

彼女も来ている。朝から私の方へウインクをしている。俺も手を挙げる。そして退社のとき、私が一人で歩いているところへ彼女が走ってきた。「タイキ~!お金は?」「あ 忘れちゃってよ。明日必ず持ってくるからさ」って「どうして!今日!今日!」「今ないよ、だから明日には必ずね」って「OK!待ってるよ」ってことで次の日も普通に出社。そして帰りに再び私のとこへ走ってきた。「ヘイ タイキ~!」「何?」「お金」「あ ごめん、また忘れちゃったよ。」「あなた!嘘つき!」「いや 忘れただけだよ。それに会社で50万なんて渡せないだろ!近くのファミレスであげるからさ」って、そしてファミレスで会う約束をして会社を後にする。もちろんファミレスには行かずにバックレる。そして彼女からの鬼電、「タイキ!タイキ!あなた嘘つき!」「今日は気が進まなくてさ、今度ね」ってガチャリ!それ以来彼女からの金の催促はなくなった。

これから新入社員になる人に言いたいのだが、金銭の貸し借りは絶対にしてはいけない。「金を貸せば金と友を失う」なんて諺がありますけど本当にそのとおりだからだ。もし、あなたが友人、知人から「お金貸して」なんて言われたら例え少額でも絶対に断って欲しい。上手く断れなかったら喧嘩してもいいんです。何故かというと「金を貸す前に喧嘩しろ!貸した後に喧嘩しても金は返って来ない!」この言葉、私のオフクロから耳にタコができるほど聞かされていた言葉です。それがこの会社に転職して初めて役に立ったし、ほんとにオフクロの言うとおりだなって身を持って感じた出来事だったからです。

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