ホワイトな大手企業へ転職！その67 幼稚な正社員たち その2
そして私たちはﾎﾞﾔｯｷｰが出勤してくるのを待った。こいつはエロ記事を抜き取るために誰にも見られないように実行するので出勤してくるのが早いのだ。そして夜勤の休憩時間になり私たちは禁煙室で休憩に入る、そこにはスポーツ新聞が三誌ほど机に置いてある。「大丈夫ですかね？」なんて先輩たちに問いながら談笑していると一人の先輩が「来た！来たぞ！」って禁煙室に走ってきた。
私たちはいつも通りに休憩している。そこへ遂にﾎﾞﾔｯｷｰが現れた！！禁煙室に入ってくるなり、私たちには挨拶もせず、目もくれず、机に置いてあった三誌のスポーツ新聞を無言で鷲掴みにして喫煙室へ移動していってしまった。そして素早く新聞をめくり始めてエロ記事を探す。しかしエロ記事が一枚もない。隣の禁煙室から様子を伺っていた私たちは大爆笑であった！
しかし、このﾎﾞﾔｯｷｰ、ここまでされてるのに懲りずに次の日には同じように新聞を持ち去ってしまうのだ。そんな状態が何日か続いたある日、遂に一人の正社員がキレた。「勝手に持って行くんじゃねえ！」と怒鳴ったのだ。この一件で勝手に新聞を持っていくことは無くなったのだが、しかし今度は「新聞いいですか？」と尋ねてから持って行くようになってしまったのだ。そして読み終わるとエロ記事だけを抜いて持ち去ってしまう、ここまでくると、ただの変態というよりはそれなりのエロ記事収集家なんじゃないかな？って思うくらい熱心であった。
だが、次の対策として今度は「ダメ！」って言うようになったのだ。朝、ﾎﾞﾔｯｷｰが休憩室に入ってきて、テーブルに置いてあるスポーツ新聞に手を伸ばし「新聞いいですか？」と聞いたとこへ「ダメ！」って社員が一言。「ダメ？」って聞き返すﾎﾞﾔｯｷｰ。これでようやく諦めたのだ。話によると、このﾎﾞﾔｯｷｰ、公然わいせつで前科があるということを聞いた。