ホワイトな大手企業へ転職!その55 エンジニアとオペレーターの違い。。
なんだかんだと言って、技術に応援に来てすでに4ヵ月、ようやく元の現場に戻れることが決まったのだ。とにかくきつかった。仕事の内容などはっきり言ってほとんどわからず言われたことだけをやっていただけだったけど、それ以上にエンジニアというのは膨大な知識や知恵や先のことを考えて仕事をしているってことだけは現場作業者の自分でもよくわかった。
今までは技術部の人間が現場に来ると現場作業者たちは一斉に憎悪の眼で技術者を見ていたのだが、私は技術部に応援に行ってからは技術部に対する見方が変わった。現場作業者の高圧的な態度に対して必死で頭を下げて現場の機械での協力をお願いする技術部の人たち。それに対して益々調子にのって威張り散らす現場作業者。このようなやりとりがいつも行われているということを客観的に見れるようになったのである。
だからと言って製造現場の人たちが悪いというわけでもないのだ。何かというと、技術部の人たちはまず道具を大事にしない。製造現場の所定の場所に置かれている工具などを勝手に持ち出して使う。そして元に戻さない。掃除をしない。私たち現場作業者からすれば日頃から使っている工具だ。それを勝手に持ち出されて、使いっぱなしにされて、汚れたまま放置されていたら。技術部のひとたちはそれがあたりまえだと思っているようで、現場に来たと持ったらいきなり工具を勝手に持ち出して使っていたりするのだ。
製造現場の人たちにとっては工具は現場の主役、しかし技術部の人たちにとっては工具は仕事のほんの1手段でしかないのだ。これが現場と技術の違いだろう。だから私が現場に戻ったとき、顔見知りの技術部の人が工具を勝手に持ち出そうとしたので「近くの人にひと声かけたほうがいいですよ」と助言するようになって少しづつだが技術の人たちの工具の扱い方が丁寧になっていって、使う前に許可をとるようになったのであった。何度も言うけど、ここの会社の面接を受けたとき課長から「チームワークだ!」って言われたがほんとにその通り。チームワーク、簡単に使われる言葉だけど、実践するのは凄く難しいのである。