町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

現場研修編!

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技術職でもいろいろあるんだろうなと思った。ちなみに同僚は落ち込み組だった。後に彼は係長にまで出世するのだが。

そして5日目、現場研修の説明があった。本配属になるまえに三か月間は現場で実際にラインに入って仕事をするのだ。自分が配属された現場は、かなりきつそうな場所であった。現場の係長の説明があり、現場を案内される。そして早速ラインに入らされてしまった。もちろんベテラン社員の指導のもとで作業するのだがラインのスピードにとてもついていけない。最初はベテラン社員が手伝ってくれるので遅れはなかったのだが一週間後には一人でやらされるようになった。とにかくきつい。ラインが流れている間はトイレにも行けず、とにかく目の前に流れてきた物を組み立てる。この繰り返し。

休憩時間は10時に5分、12時に1時間、三時に5分ある。その間にみんな一斉にトイレに行くのであっという間にトイレは行列になり、5分の休憩ではとてもではないが時間が足りない。トイレなど行きたくないときでも10時の休憩のチャイムが鳴ると自然にトイレに行く習慣が身についてしまった。休憩時間になると、みんな一斉にトイレに駆け込む。既に小のほうは満員、トイレの窓から三つの顔が出ていて無表情で小を足している姿はなんとも言い表せない。そして大のほうも満員。それでも後から駆け込んでくる、もちろん全て使用中なのだが、⒈番目のドアをガチャガチャと開けようとすると内側から「ドンドン!」と叩き返される。そして二番目を開けようとするが同じように「ドンドン!」と内側から叩き返される。そして最後のドアも内側から「ドンドン!」と叩き返される。すべてが使用中だと知った作業者はその場で足踏みしながら懸命に我慢する。こんな光景が毎日のようにあるのだ。

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