町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

新入社員編!その2

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二階に小さな事務所がありそこへ案内された。飯場の食堂のような場所で細長いテーブルみたいなのがあって、その両端に丸い椅子が無造作に並んでいる。リーダーと呼ばれる人たちだけはちゃんとした机と椅子が与えられていた。

「今年の新入社員だからさ、よろしく頼むよ!」って課長。周りの社員たちは「入ってきたな~」って感じの表情。今思うとベテラン社員たちは嬉しかったんだと思う。だって、自分も会社員生活を送るようになってウン十年がたち、それで新人が入ってくるなんてことになるとなんかワクワク感というか、そんな感じになるからね。

そして私たちはそこの職場の係長に身柄を預けられた。そして事務所で係長と私たち三人の顔合わせ&自己紹介みたいな感じでコミュニケーションの場になった。そして「たまに土曜、日曜日も出てもらうときがあるから、その辺は覚悟しといて」って言われてしまった。会社というのは週休二日制と思っていた自分にとって衝撃的な言葉だった。でも「たまに」と言っていたのでたいしたことはないだろうと安心した。だが、それは後にここの職場に配属されて地獄を見ることになるのだが。

そんな感じであっという間に4日目が終わった。そして帰りのロッカーで新入社員達が各配属先を見学した話で盛り上がっていた。「開発いいよな!早く行きてえよ」「おまえのとこは?」「そんなにいいのかよ」「俺のとこは最悪だ」「俺、次の仕事考えておく」など、早くもこんな話題が出ていた。技術職というのは机に座ってやる仕事。社会人経験のない高校生なら誰でもそう思うはず。背広を着て片手で電話をとり、片手で書き物、というそんなイメージしかなかった。帰りに同じ高校の同僚と一緒に帰ったんだけど、彼も技術職で入社だった。本社から少し離れた場所に工場がありそこへバスで数十名と配属先へ見学へ行ったらしいのだが、「帰りのバスの中では喜んでいる奴、落ち込んでいる奴の二つに分かれてたよ」ってことを聞いた。

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