今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

083.凡人は質とスピードのどちらを優先すべきか

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初回:2020/07/06

1.質よりスピードを優先にすべき理由

 先週の『勝ち逃げ先生』の記事ですが、全くその通りだと思います。

 ≪参考資料1≫
  https://el.jibun.atmarkit.co.jp/kachinige/2020/07/post_16.html
  ビジネスゲームの攻略法! 質よりスピードを優先にすべき理由
  勝ち逃げ先生

P子「パク、パク、パク、...」(※1

 パクリネタではありません。

 私は、制約条件の理論(TOC (theory of constraints) )の信者なので、スピード優先には大賛成です。と言っても『ザ・ゴール』の影響からの『勝手TOC』ですけど。

P子「『勝手TOC』って?」

 TOCは、ボトルネック「制約条件」を改善して全体スループットを向上させる事で、キャッシュフローを産み出すという理論ですが、私が心酔しているのは、全体スループットを極限まで向上させれば、ルールが変わる...という所です。

 例えば、システム導入が1分で出来れば、お客様環境で使ってみて使用可否の判定も即できるでしょうし、カスタマイズが1分で出来れば、導入してからバンバン改善すればよいのです。こんなシステムの導入方法が実現できれば、今までとは異なるルールでビジネスが動きます。

 そこまで極端でなくても、ビジネスにおいては、スピード優先の優位性は多々あります。

 ≪参考資料2≫
  https://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_1660141
  "ウィズコロナ"で激烈なスピードで変貌遂げた「スタバ」と「ZARA」の経営に学べ
  Business Journal / 2020年7月3日 5時50分

 この記事からの引用です。(2ページ目下段の方)

業界最大手はさすがに手を打つのが早いと感じました。不安要素はあるものの、瞬時に環境変化への対応策を出してくるスピード感こそが、強い企業の強さたる所以ではないかと思います。

 質よりスピードを優先にすべき理由は、色々とあります。

2.凡人がスピードを優先する方法

 『スピードを優先する』事は判ったとして、凡人がスピードアップする方法を伝授したいと思います。

P子「凡人が凡人にアドバイスするの?」

 ほっといてください。凡人だからこそ、日々苦労しているのです。

 さて『スピード』と聞いて速度を思い浮かべた方も多いでしょう。実はビジネスに於けるスピードとは『ゴールへの達成時刻』の事です。どういうことかと言うと、いかに早くゴールに到達するか、という事です。

 例えば、100m競争で、ウサイン・ボルト選手より早くゴールに到達するにはどうすればよいか、判りますか?

 答えは『ウサイン・ボルト選手より先にスタート』すればよいのです。

P子「フライングするって事?」

 多少のフライングで勝てる訳がありません。前日にスタートすればよいのです。24時間も前にゴールすることが出来ます。

 もちろん、普通の100m競争では、ルール上失格と言うか論外でしょうが、ビジネス上のルールが、前日にスタートする事を禁止していなければ、この方法で勝てます。

 先の『勝ち逃げ先生』も、『攻略法』としてルールとは別の次元での戦い方が述べられています。

一方で、ゲームを有利にすすめる手法も存在します。いわゆる攻略法です。ルールとは違い、絶対に守らなければならないものではありません。しかし、攻略法を知っているのと知らないのとでは、ゲームの達成スピードや難易度が大きく変わります。

 ただし、凡人が行う場合は、先読みして仕事の依頼が来る前に取り掛かっておくとか、それなりに創意工夫が必要です。

 もう一つの方法が『周回遅れが先頭に見える現象』です。

 例えば『たまごっち』(1996年発売)がすごいブームになったのを覚えておられますか?私の記憶だと、人気が大爆発して製品が手に入らないから、大増産のために工場増設したりして生産が追い付いて来た頃にブームが収束、大量の在庫が発生したというものです。

 ところが、この『たまごっち』まだ続いています。大ブームとは言いませんが、手を変え品を変え続いていたんです。

P子「ゾンビ映画とか、ロミオとジュリエットとか...」

 もちろん、現在ではほとんどの事が『新発見』ではなく色々な物の組み合わせで出来ているのも確かです。なら、新しい組み合わせを早く『新発掘』できた人が、誰よりも早くゴールする事ができるのでしょう。

3.凡人でなければ、質を優先してください

 ビジネスに於いては、スピード優先が優位に働きます。才能がある人は、よーいドンでスタートする競争なら凡人には負けませんが、いつスタートしても良いビジネス界では、才能と成果の関係性が成り立ちません。凡人が思いついた『新発掘』を才能ある人と組んで実現したとしても、成果は最初に思いついた凡人の物です。

 もちろん、才能のある人がいち早く『新発掘』する例もありますが、才能だけでは成功しません。

 ところが、才能ある人に出来て、凡人には出来ないことがあります。それは、質です。凡人がどれだけ早くからスタートしようが、時間をかけようが、越えられない壁があります。その壁は才能のある人しか超えることが出来ません。

 例えば、走り幅跳びや棒高跳びの場合、凡人が前日から何百回トライしても越えられない壁があります。これらはスピード優先ではありません。

 私が良く使う例で、将棋があります。3手詰め、5手詰めなら、試行錯誤しながら時間をかければ解くことが出来ますが、プロが作った11手詰めなんか、凡人では何日かかっても解けません。

 つまり、能力のある人はスピードを重視するのではなく質を重視していただきたいと私は思います。なぜなら、凡人には絶対に出来ない事が、能力のある人には出来るからです。

P子「ゴッホとか、サグラダファミリアとか...」

 生前に評価されないとか、生きてる間に完成しないとか...ちょっと方向が違いますが、世の中スピードだけではないという事が言いたいのです。

 才能のある人は、お金儲けとかそういう事にパワーを使うのではなく、世の為人の為に生きて欲しいと思います。

P子「でも、報われないかもしれないわよ」

 才能のある人は、大成功はしないかもしれないのですが、普通に成功者にはなります。なので、凡人と同じ土俵を荒らさないで頂きたいと思います。

P子「単に厄介払いしたいだけなんじゃないの?」

 そんなことは無いようなことは無い感じもしないでもないかもしれないこともない気がします。

ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 P子「パク、パク、パク、...」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

Comment(4)

コメント

勝ち逃げ先生

業務部門にTOCを浸透させようと、ボトルネック部門の負荷分散について管理者会議をした際、「うちがボトルネックだとは何事か!」と叱られたので、「貴部門が希少リソースだという事です」と言い換えたらご満足して頂けました。どちらも同じ意味です。言葉の使い方は大切です。本題とは関係ありませんが参考までに。

おたみ

他の言語圏でどうかは不勉強で分かりませんが、少なくとも日本では「ボトルネック」と言われると「能力不足」の面が強調され「十分なリソースを割り当てても期待したパフォーマンスを発揮しない」と受け取られることが多いように思います。


逆に「希少リソース」と言われると「付加価値」の面が強調され「十分なリソースがなくても期待以上のパフォーマンスを発揮する」と受け取られるのではないでしょうか。


あくまで個人的主観ですが。

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