今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

058.天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず

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初回:2020/01/15

1....と言えり。

P子「『学問のすゝめ』の冒頭ね」(※1

 この冒頭部分が、アメリカ独立宣言からの引用(※2)であるとか、意味を誤解(※3)されているとか色々と言われていますが、ここでは本来の『学問のすゝめ』についてです。

 『生まれながら貴賤(きせん)上下の差別なく...』
 『されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥との相違あるに似たるはなんぞや。その次第はなはだ明らかなり』
 『人は生まれながらにして貴賤・貧富の別なし。ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり』

 富は、親からの遺産など努力なしでも手に入れている人もいる為、生まれながらにして貧富の別なしとは言えませんが、学ぶ者には『チャンス』がより多く訪れると思います。

 本題に入ります。

2.消費税を10%に上げて教育の無償化を実施するという政策

 https://ironna.jp/article/8049
 おバカが集まる「底辺高校」まで授業料をタダにする道理はない
 『森口朗』

 【抜粋】  現在の高校教育、とりわけ底辺高校の教育水準をご存じだろうか? 少なくとも数学や英語については、中学校の教育をマスターできなかった者に対して、問題をよりシンプルにして解かせている。つまり、中学校課題の再教育がその実態なのだ。このような教育を中卒で働く者が納めた税金を費やしてまで無償にする必要があるのか? 断じて「否」である。

 大学、あるいは大学院も含めた無償化は決して認めてはならない政策だ。実のところ、底辺大学の教育も先に紹介した底辺高校の教育と大差ないことになっている。

 さて、困りました。実態はおっしゃるとおりかもしれませんが、そもそも義務教育でマスターできなかった内容は、義務教育でマスターさせるべきでしょう。

P子「意味わかんない」

 要するに、きちんと義務教育の期間内に知識を身に付けられるような教育を行うべきだという事です。

 方法(案)
 ①義務教育の卒業試験を設けて、合格するまで卒業できない。つまり、中学5年生とか中学10年生が生まれる。
 ②今まで通り3年間で卒業させて続きの義務教育を高校で行う。(高校5年生が誕生する...かも)

 P子「それでもダメだったら」

 それは、教える方に問題があると思います。教師を降格させるっていうのはどうでしょうか?
 授業料をタダにする→国際競争力をアップする→富める人を増やす という方程式は成立しません。やはり、高校では高等教育を、大学では専門教育を行うべきでしょう。

 さて、授業料をタダにすること自体は、機会均等と言う意味ではある程度必要だと思います。それに直接の受益者が明確なので分かりやすい政策でもあります。

 しかし、本質はそこではないでしょう。

 もう一つの論説を見てみましょう。

 https://ironna.jp/article/8050?p=1
 「分数もできない」大学生をまだ増やすつもりなのか
 『和田秀樹』

 【抜粋】 『東大を狙える子なのに、東京で受験する旅費がない』 『貧困層でも塾に通えるような教育バウチャー(教育に使用目的を限定したクーポン券)のようなものを用意しないと、格差の連鎖の是正には役立たない可能性は高い』 『フィンランドに視察に行ったことがあるが、クラスの人数は18人という少人数クラスと、学力がそれでも足りなければ、義務教育が終わる年に補習を行い1年留年させる』 『無償化以上に金をかけてほしいのは、クラスの小人数化である』 『日本の教育の質の低下や格差問題の解決はタダにすれば済むものではない。机上の空論ばかり述べる大学教授でなく現場の声を聴いて、きちんとした対策をしてほしい。それによって、税金を有効活用してもらうことで、本当の意味の人づくり革命を期待する』

 タイトルは誤解を生みそうですが、私のイメージに非常に近いと思っています。

 ①幼稚園(文部科学省)と保育所(厚生労働省)の一元化
 ②小、中学校の小人数クラス化(教員の増員、教員補助職の増員など)
 ③小、中学校の飛び級、留年の実施(高校、大学への飛び級編入)
 ④高校、大学の試験料無償化と交通費補助

 つまり、税金を判りやすい教育無償化という受益者に直接ばらまくのではなく、教員の増員や教室の設備の整備などに使ってはどうかという事です。

 さらに、高校や大学の授業料に関しては、利息無し、返還無しの奨学金の導入や、低金利で返済猶予を長く設定された奨学金などを準備した方が良いと思います。もちろん、所得制限をかけて誰でも彼でもと言うのではなく、貧困の悪循環を断つための施策としての対応を行うべきでしょう。

3.小中学校の授業内容の見直し

 少人数クラスにして、補助職員を付けて一人づつの学習進捗度に合わせた対応を行う...と言っただけで、『「分数もできない」大学生』が減るとは思えません。本来、知らないことを知る、興味を持って調べるなど、学習することは楽しい事です。

 P子「本当?」

 まあ、小学校から高校までは義務で勉強していた感じですが、大学での授業は面白かったですよ。

 例えば、池上彰さんの授業が小学校で行われていれば、結構熱心に聞いていた可能性があります。でんじろうさんの実験とか、小学生なら興味津々でしょう。テレビドラマやアニメなら大体の事がすっと頭に入ってきます。社会科の年表を覚えるのは大変ですが、タイムスリップのアニメなど時代の流れで理解できれば知らない間に覚えるかもしれません。

 https://news.infoseek.co.jp/article/jijico_32045/
 九九の覚え方が間違いの原因に。正しく「符号化」させる家庭学習の基本
 JIJICO / 2019年12月7日 7時30分

 例えば、私も基本的には九九は覚えているつもりでしたが、確かに7の段は怪しいです。インドでは2ケタの九九(1×1~20×20)を小学校で習うそうです。(※4

 私も、11×11=121、12×12=144、13×13=169、14×14=196、15×15=225、16×16=256 は覚えています。

 P子「それは九九じゃなくて二乗でしょ」

 つまり、授業の方法も色々と工夫して欲しいと思います。今ならネット配信などで面白い授業をみんなで見ても良いと思います。公立高校の先生と私塾の有名講師では給料が雲泥の差だと聞いています。ネット配信の有名な公立の先生にはそれなりの給料を支払えばよいと思います。

 P子「公務員の副業は禁止されてるでしょ」

 特別ボーナスなのかネット配信手当とか設けるとか、やり方は色々あるでしょう。学校の先生じゃなく、ネット配信授業をしている一般人(ユーチューバー)と契約してもいいかも知れません。

 少人数クラスと言う事は、教室も多くいるでしょうし、施設や設備もその分必要になるかもしれません。また、折角小クラス化するなら、学習深度に応じたクラス分けが良いでしょう。当然、教科(国語、算数...)毎の深度に応じたクラス分けです。その場合、学年別と言う概念も崩れるでしょう。

 P子「そうすると、クラスメイトっていう概念が崩れない?」

 飛び級、留年の実施も視野に入れていますから、少人数クラスのメンバーの学年や年齢もバラバラです。小学6年生が小学2年生と同じクラスに入れられるのは嫌かも知れませんが『ダイバーシティ&インクルージョン』(※5)の概念を早くから理解できるようになるかもしれません。そもそも、社会に出れば色々な年齢の人達とプロジェクトを組んだりするので、問題ないでしょう。

 現在でも課外学習というイベントでは、高学年の小学生が低学年の小学生の面倒を見るという事も行われています。それならいっそのこと、優秀な子供が遅れている子供に教えるというマンツーマンの学習というのもいいかも知れません。案外、人に教えるという行為は、自分の学習の抜けや見落としを見つける良い機会になることもあります。

4.エンジニアとして、日本の将来に危機感を覚える

 P子「正月もそんなこと言ってなかった?」(※6

 日本のイノベーション(技術革新)の進展度が、60カ国中32位だそうです。

 https://news.infoseek.co.jp/article/kyodo_kd-newspack-2019112801001953/
 世界の技術革新比較、日本32位 東洋大が初調査
 共同通信 / 2019年11月28日 17時42分

 首位はシンガポールで、日本は女性の管理職登用の遅れなどが響いて32位だった。
 日本は「人間力」が60カ国中の57位と極めて低くなった。

 なるほど。
 フィンランドで「世界最年少34歳の女性首相」が誕生というニュース(※7)がありましたが、イギリスの前首相のテリーザ・メイ首相やマーガレット・サッチャー首相は有名です。フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでも、女性首相は誕生しています。

 関連して、こんな記事もありました。

 https://news.infoseek.co.jp/article/20191110jcastkaisha201910372067/
 マジかぁ~、女性のメガネ禁止の職場がこんなに多いなんて!「見栄えが悪い」「お客に失礼」って......
 J-CAST会社ウォッチ / 2019年11月10日 17時0分

 https://news.infoseek.co.jp/article/knuckles_16649/
 生理中の女性スタッフに「生理バッジ」を着けさせる大丸梅田店 どうしたらそんな気持ちの悪い発想が生まれるのかと大炎上
 TABLO / 2019年11月23日 7時48分

 P子「...」

 P子さんは、私の仮想女性の心の声なので、ここでの意見は差し控えさせていただきますが『なんだかなー』という気持ちしか表現できません。このままで日本って大丈夫?と思ってしまいます。

 こういう記事もありました。

 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1909/27/news026.html
 「外国人が働きたい国」で日本が33カ国中32位――この国の"真に深刻な問題"とは (1/3)
 2019年09月27日 06時00分 公開

 外国人が働きたくない国に生まれたからと言って、このまま働き続けるのか、外国に逃げるのか、日本の働く環境を変えていくのか...、政治家を選んでいるのは、我々一般市民です。

 さらに、こういう記事も...

 https://news.infoseek.co.jp/article/president_29779/
 なぜ日本は"職場の人間関係"が世界一悪いのか
 プレジデントオンライン / 2019年9月4日 6時15分

 https://president.jp/articles/-/30453
 2019/10/29 15:00
 「満員電車は仕方ない」と受け容れる人の異常さ 現状の肯定は「思考停止」にすぎない
 PRESIDENT Online
 中川 淳一郎

 P子「『学問のすゝめ』から離れていってない?」

 教育に税金を使って国力を増強することで国民生活が向上するなら、有意義だと思います。その方法が単純で分かりやすい教育の無償化というだけでは、ますます将来が不安になってきます。

 P子「ここでウダウダ言ってても仕方ないでしょ」

 そういうあきらめの気持ちが駄目だと思っています。少しづつでも発信していければよいと思っています。

ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 P子「『学問のすゝめ』の冒頭ね」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

 https://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html
 学問のすすめ
 福沢諭吉

※2 アメリカ独立宣言
 https://okwave.jp/qa/q2465594.html
 「学問のすすめ」の冒頭の文
 2006/10/11 12:57

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E5%AE%A3%E8%A8%80
 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

※3 意味を誤解
 http://kotowaza-allguide.com/te/tenwahitonouenihito.html
 故事ことわざ辞典

 ※残念ながら、誤解されてますね。

※4 インド式九九
 http://www13.plala.or.jp/bigdata/india.html
 インド式九九一覧表【1×1〜20×20】

※5 ダイバーシティ&インクルージョン
 https://www.dai-ichi-life.co.jp/dsr/employee/diversity/inclusion.html
 ダイバーシティ&インクルージョン

※6 正月もそんなこと言ってなかった?
 https://el.jibun.atmarkit.co.jp/pythonlove/2020/01/057.html
 057.正月から日本の将来を悲観する

※7 世界最年少34歳の女性首相
 https://www.fnn.jp/posts/00049349HDK/201912131130_FNNjpeditorsroom_HDK
 フィンランドで「世界最年少34歳の女性首相」が誕生...それでも"若さ"と"女性"が注目されないワケ
 2019年12月13日 金曜 午前11:30

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B8%E5%87%BA%E3%82%82%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%AF%E4%BB%BB%E5%91%BD%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E6%94%BF%E5%BA%9C%E9%A6%96%E8%84%B3%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
 選出もしくは任命された女性の政府首脳の一覧
 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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