021.金の斧銀の斧
初回:2018/12/26
1.今回は、金の小野、銀の小野です。
P子「誤変換と思わせてのおやじギャグ?」(※1)
やはりイソップ寓話では、この話は外せません。
昔々、きこりが木を切っていたところ、手を滑らせて斧を池に落としてしまいました。すると、女神が現れて「あなたが落としたのは、この金の斧ですか?」と聞きました。
P子「本当は女神じゃなくって、ヘルメスという好青年だそうよ」(※2)
きこりは「そんなビッカース硬さ22HV程度の金の斧では使い物になりません」と言いました。(※3)すると女神は「ではこの銀の斧ですか?」と聞きました。きこりは「だ・か・ら。ビッカース硬さ25HV程度の銀の斧ではダメって言ってるでしょ。私が落としたのは、ビッカース硬さ15300HVの斧です」
女神は、慌てふためいてダイヤモンドで作った斧を持ってこようとしましたが、考え直しました。そしてきこりに「うそつきのあなたには何もあげません」と言いました。するときこりは「あなたは私がどんな斧を落としたか知ったうえで金の斧や銀の斧を見せて、私を試したのですか?」と女神に迫りました。女神としては正直者ならご褒美を与えて喜んでもらおうと思っただけなのに、なぜ、これほど言われなくてはいけないのか段々と腹立たしく思いました。しかし、ぐっとこらえて「今回の件は誠に申し訳ございませんでした」と謝りました。
きこりは「では今回の件は貸という事で」と告げると、帰っていきました。
P子「長い話だけど、教訓ってあるの?」
まだ、続きがあります。
きこりは後日『池の水ぜんぶ抜きに来ました』(※4)といって、番組スタッフを連れて再びやってきました。女神は「なぜそんな意地悪ばかりするのですか?」と少し涙目で訴えてきました。きこりは「この前落とした私の斧を探しに来ただけです」と言いました。本当は金の斧と銀の斧を見つけるために来たのです。結局金の斧も銀の斧も見つかりませんでしたが、番組的には女神が出てきて、神回だとネットで話題になったので大成功でした。きこりも先に番組の放映権で交渉済みだったのでぼろもうけしました。ちゃんちゃん。
P子「やっぱり、この手のパクリは考えなくていいから楽そうね」
パクリではなく、二次創作物です。(※5)
さて、ここでの教訓は何でしょうか?
2.この話にどのような教訓があるのか?
P子「何度も聞くけど、教訓ってあるの?」
やはり、人を試すようなことを、だまし討ちみたいな形でしてはいけないということでしょうか?そもそも正直なことだけを言っている人や、嘘ばかりついているクレタ人(※6)なんていません。その時、たまたま正直に答えただけで、金の斧や銀の斧をもらえれば、みんな大金持ちになります。
P子「神様にダメ出ししちゃ、だめでしょ」
大体、オリジナルの話では、嘘つきが金の斧をもらいに行きますが、正直者は金も銀も元の斧も持ち返ってるのだから、最初に金の斧を出されたときに「それ、僕のです」って言っちゃったら、銀の斧がもらえなくなる位の事は判るはずなので、最初のきこりと同じようにすべきでしょう。その時に、神対応を神様ができるかどうかが、本当の教訓になるのだと思います。
P子「何か、嫌な事でもあった?」
教訓と言えるとすれば、今回のお話は、きこりが顧客または利用者で、女神がSEに対応してて、顧客の無理難題をSEが神対応できるかどうかという事ではないでしょうか?
P子「時々、やたら口だけ立つ顧客がいるもんね」
その顧客というのが小野さんだったりして。ちゃんちゃん。
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「誤変換と思わせてのおやじギャグ?って、前々々回と同じ手?」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。
誤変換のギャグは、「北風と対応」でも使用してます。
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/pythonlove/2018/12/018.html
※2 ヘルメスという好青年
ウィキペディア(Wikipedia)より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E3%81%AE%E6%96%A7
場所も本来は川だそうですが、今回は話の流れで、池にしました。
※3 ビッカース硬さ22HV
金属硬度の一覧表と硬度の比較
http://www.toishi.info/metal/hardness.html
※4 『池の水ぜんぶ抜きに来ました』
ウィキペディア(Wikipedia)より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%8A%E6%80%A5SOS!%E6%B1%A0%E3%81%AE%E6%B0%B4%E3%81%9C%E3%82%93%E3%81%B6%E6%8A%9C%E3%81%8F%E5%A4%A7%E4%BD%9C%E6%88%A6
※5 二次創作物
ウィキペディア(Wikipedia)より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E5%89%B5%E4%BD%9C%E7%89%A9
※6 クレタ人
「クレタ人はいつも嘘をつく」とクレタ人が言った。
自己言及のパラドックスです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E8%A8%80%E5%8F%8A%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9