エンジニアからもアイデアを出していく事が必要になる?
こんにちは、手塚規雄です。
日本ではエンジニアの社会的地位が低いという話をされることがあります。でもそれは日本だからなのか?それとも実は日本のエンジニアに問題があるのか?そんな事を考えてみました。
コンピュータ将棋開発者ってすごいと思いませんか?
コンピュータ将棋の話題になってしまうのですが、私のように不真面目開発者は別として、世界コンピュータ将棋選手権に出場し、上位入賞する方の技術力というのはけっこう凄いです。一部からはあんなのパラメタをイジって機械学習させて終わりだから技術なんて必要ないでしょ?という意見があります。でも、そこまで言うならお前がやってみろと言ってしまいます。
実際、私はそれがカンタンなのか難しいことなのかわからずやり始めました。一つ一つの内容をしっかり理解してやろうとすると、かなり難しいことをやっています。それらをすべて理解した上で最終的にやる作業はアイデア出しと検証の作業だけですが、そのアイデアを出すのも結構大変。その上で、自分自信が実装までやるのですからけっこう凄いです。
プログラミングとして理論的な事も勉強すると実践的な作業や検証、その作業の効率化まで考えていきます。少なくとも仕事のできないエンジニアにはここまでは難しいと思います。しかし、そんなエンジニアが一企業の一エンジニアとして収まっているのが現状です。
日本の企業は高度な技術を持っているエンジニアを積極的に採用していない?
世界コンピュータ将棋選手権に出ると実名が出るので、少なくとも入賞者はそれなりの知名度になります。しかしそんな開発者たちがどこかの企業に引き抜かれた例は将棋ウォーズのアプリを開発しているHEROZ株式会社ぐらいです。HEROZさんは将棋に限らずAI分野でも注目されている会社となっていますが、他にはこんな話を聞きません。
じゃあ一般企業はエンジニアを欲していないのか?というとそんな事はありません。どこの会社でもエンジニア不足で中途採用も新卒採用もやっていますが、有能なエンジニアを引き抜くという話は表立って聞くことはあまりありません。
その理由はなぜか?
一般企業が高度な技術を使って何ができるのかわからない
これは企業に限らずエンジニアにも私自身にも当てはまりますが、高度な技術でどうやって人気の商品やサービス、システムを作るのかわからないからです。機械学習スゲー!ディープラーニングがこれから流行る!!と言われていても、具体的に何ができるのかわからない。人間がやってきた事に対してAIを駆使して楽をしていこうと言われてもそのアイデアがない。今までは技術もカンタンだったのでエンジニア以外がアイデアを出すことができたのですが、今は高度過ぎる技術というより理解できないので、エンジニア以外には何ができるのか?それがわからない時代になっています。機械学習やディープラーニングという言葉を聞いたことがあっても、ちゃんと説明できるエンジニア以外に人は少ないでしょう。だからこそ、これからはエンジニア自身がもっと企画やアイデアを出す時代になっていくと思っています。
だからエンジニアも企画をやれ!という話でなく、そんな仕事の需要もあるという事
企画もやって設計から実装、検証までやれというと完璧超人になってしまいます。そうではなく、その企画やアイデア出しの仕事を重きに置くエンジニアも今後は現れると思うし、そんな人が活躍していきそうな気がします。やっぱりエンジニアの頭を理解してくれるのは同じエンジニアだと思います。その中でも得意不得意があるのは当然だし、その中で新しい仕事が出てくるのは当然な話だと思います。
これは一個人の仮設だけど
今回の例は極端な話ではありますが、私自身はそういった部分の仕事を狙うようにしています。みんながやりたがらない仕事の中で自分ができそうなところ、楽しそうな仕事はなにか?そんな事を常に考えています。
フリーランスのエンジニアはみんなそうなのか?と聞かれると私のような人種は稀です。単純な技術だけじゃ食っていけないと自分自身に見切りをつけているからこその選択肢だし、個人的にはこういう仕事のほうが楽しそうだと思っているのが一番大きいですね。
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