地方の人的埋蔵金
■ IT勉強会と大企業
「IT勉強会に行っても大企業の人はあまりいない。勉強する必要がないのか、立場上話せる内容がないのか」といった意見を見ることが時々あります。「IT勉強会」といってもピンからキリまであって、ひとくくりに語るのは無理がありますし、まともな統計もないですし、実際のところがどうなのかはわたしもよく分かりません。
「勉強会とかコミュニティ活動に参加できるのは、下請けに仕事を押しつけてるからじゃね - ひがやすを blog」で言及されているように、「むしろそんなところに出られるのは大手の恵まれたところだけ」という意見もあって、どうもそれはそれで現実の一部のようでもあります。上記はそのように主張するはぶさんに、ひがさんが反論しているエントリーですが、ひがさん自身の所属は大手に分類されます。
大手企業でも、コミュニティ活動する人はいろんなイベントに出ていることとお見受けします。ただ、イベントに出席するのは、企業の中でもやっぱり一握りの「毛色の違う」人という印象はあります。でも、それは大企業の話だけではなくて、中小、下請け系の方とイベントでお話ししても、「IT勉強会」に出てくる社員は一握りというのが普通です。まぁ会社のカラー(時には会社の上層部の方針)として、コミュニティ活動に熱心な企業というのも時折お目にかかるのですが、少数派でしょう。
■地方のIT勉強会と全国企業
話の続きも「自分の経験による感覚ベース」の話で、統計的な裏付けがちゃんとないので恐縮ですが、東京のイベントに比べて、地方のイベントは「全国企業の地方社員」の方というのをなかなか見かけない印象があります。「講師」として来る例は別として、です。イベントによっては、地元の大企業の方とはそれなりにお会いするのですが、全国企業の地方社員の方とお会いする機会というのは、地元のITイベントでは少ないです。
何故なんでしょう。もちろん、全国企業で地方支社があるといえども、そういう企業の多くは、社員は東京により多く集まっていますから、地方のIT人口に占める「全国企業の地方社員」というのはそもそも多くないのかもしれません。
■忙しい人、忙しくない人
もちろん、この業界に限らず、忙しくてそんなものに出ていられない人がたくさんいます。
仕事が忙しすぎる。もしくは家庭の事情で忙しい。
でも、まぁ暇でも勉強会とかに興味のない人は来ないというのはどこでもあることですが、これから述べるように「全国規模大企業の地方勤務社員」によくある「勉強会から遠ざかる要素のある傾向」というのがあると思うのです。みんなみんながそうかといえば、そんなことはないですが、多いような気がします。
■酒、ギャンブル、風俗
大企業地方社員のアフターファイブで案外多いなぁと思うのが、酒、ギャンブル(パチンコ・競馬)、風俗です。まぁ後ろ2つは男性に偏った話ですが。
みんなみんながそうな訳ではもちろんないですが、
- 金はある(社宅に住んでいたりすると、なおさら)
- 地元じゃないので親族も友人も少ない(特に独身・単身赴任だと家族もいないし、いずれ転勤するので、その地方で何かする気もない)
と、そういう趣味に走りやすいのかもしれません。
まぁ、もちろん、週末にアウトドアとかいろんな趣味を満喫している人も多いんですけど、平日の夜に限ると、上記から競馬を除いた「酒、ギャンブル、風俗」ってのが増えるような印象を受けています。
■来てほしい
ここまでちょっと大胆な仮説で書いてしまっていますが、そのターゲットのみなさんは、多分そもそもこの文章なんか読んでくれてはいないだろうなぁと思ったりはします。
でも、地方のIT業界活性化にとって、技術屋情報を抱えた人たちが地元に出てこないというのは、「損失」なのではないかと思います。そういう方は、今住んでいる地方にはあまり思い入れはないのかもしれません。でももったいない。これを、ちょっと狙いすぎた表現で、今回の記事タイトル「地方の人的埋蔵金」と名づけてみました。
自分の職場の知り合いなり、それ以外のつながりでもいいです。全国企業の地方社員を、地元のITコミュニティに誘ってみませんか?