東海地区で地場のSE業をやりつつ地元を盛り上げたいと画策

明日のIT業界はどこへゆく

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■ITエンジニア アンテナ度チェック

 さて、あなたはいくつ当てはまるでしょう。

  • @ITなどを含むIT系Webニュースサイトに平均2日に1度以上アクセスする
  • RSSなどで必ずチェックするITエンジニアのblogが5つ以上ある
  • 毎号チェックしているIT系雑誌がある
  • IT系の技術書籍への投資額を月5000円以上かけている
  • 自社業務以外の用事でつきあいのある同業の友人がいる
  • IT系セミナー/イベントの類に参加して、出会った人とその後友人関係が続くことがある
  • IT系コミュニティに1つ以上所属している

 これは適当に挙げたもので、深い意味はありませんが、この記事を読むような方なら幾つかは当てはまるんじゃないでしょうか。

 これを、職場の人に聞いてみてください。2つ以上当てはまる人を探すのが難しいのではないでしょうか? 私の狭い業界経験からいうとそう思います。

 地元のIT系勉強会でこの2年程の間にずいぶん多くの人に言われました。「会社の人を誘っても誰も一緒に来てくれない」。

 少なくとも私の周りでもそうです。本名でこんなところで記事を書いても、仕事関係でつきあいのある人で気付いている人が1人でもいるかどうか。

■社会人として歩むレール

 IT業界だけに限らず、日本のサラリーマンというものを考えたときに、自分に与えられた仕事をこなしていれば、出世コースに乗らなくても給料は徐々に上がっていって、それなりの生活が出来る、というのが一般的な価値観ではないでしょうか。いわゆる非正規雇用の増えた昨今だと、「サラリーマン」のレールに乗らない人の給与見通しが明るくないという点が話題に上るようになってはきましたが。

 不幸なことに、多分30代以上の大部分の人は、「良い学校に行って、良い会社に行けば、良い将来を歩める」と教えられて社会へ進んだんじゃないでしょうか。でも、今の日本の現実はそうじゃない。最近の20代でこそ、その価値観に染められてない人が増えていると思います。しかし、数年前まで若者は「年功序列より実力主義がいい」といっていたのが、近年の現実を目の当たりにして「年功序列も悪くない」と言い出す割合が増えてきている、そんなアンケートの結果も見かけるようになりました。

■未来のことはわからない

 今は、幸か不幸か日本の社会構造の変革期です。10年後のことは誰もわからないんじゃないでしょうか。世界経済の10年後が当てられる人なんて、学者の中でもごくごく一部でしょう。

 しかもIT業界は元々Dog Yearという言葉で語られる業界です。世間7年分の変化が1年で生じる、という意味なのは、さすがにこの記事を読むような方ならご存じのことと思います。

 こんな時代に目先の業務のことをこなしていれば、将来のことを考えなくてもなんとかなるさ、なんて考えでいいんでしょうか?

 率直に言うと、いいと思います。私は大多数の日本国民が、自分の将来のプランを考えるために将来設計について色々情報収集・分析するような時代が来て欲しいとは思わないです。いや、世の中がどう激変しても、人間は変わりません。というより、そもそも、素人がどう分析しても将来は当たらない。世の中には色んな人がいていいです。そうでないと気持ち悪い。

 でも、やはり思います。みなさん、自分の将来について会社に任せていて大丈夫ですか? ここの読者には、個人事業主とか、小規模ベンチャーの方も多いと思いますから、そういう方はいいかもしれませんが、残りの皆さんには問いかけたい。自分の将来について会社に任せていて大丈夫ですか?

 気付けば今や未曾有の世界不況のまっただ中。正確な予想は私には出来かねますが、この1年のうちに、日本国内IT企業でも、倒産や予想外のM&Aが大なり小なり話題になるんじゃないでしょうか。

■自分のキャリアを自分で選ぶために

 色々とどっちつかずのことを書き連ねてみたのですが、どんなキャリアを歩むかはそれぞれ個人の自由です。でも、選ぶ前に、その選択肢にどれくらい気付いているのでしょうか?

 雑誌を読んで、勉強会に出て、Webの記事を読んで、すぐさま仕事に目に見えて成果が出る、そんなことは希です。そういう情報に触れるのは「世の中にそういうものがあるんだ」と知るきっかけであって、自分で自習を重ねていかないとものにはなりません。「こんなプロダクト/メソドロジーがある」と聞いても、それをすぐプロジェクトに適用できる/顧客に提案できるような立場の人は希です。でも、「こんなのがあるんだ」と知るだけでも意味があるんです。

 自分のキャリアの選択肢は自分から見つけなければ見えないままなのです。選択肢は世界に無限にあるのです。IT業界の動きは非常にたくさんあります。せっかく自分の道を決めるのに、自分の周りがどうなっているか調べもしないなんてもったいない。

まだの読者のみなさん、だまされたと思って、新しい世界に飛び込んでみてください。得るものがきっとありますから。

Comment(1)

コメント

kazyoko

努力がすぐに報われると思って、新しい参考書を購入しても続きませんね。
IT系の雑誌でも、WEBの記事を読むのでも、なんでもよいので、まず面白いと思うテーマを見つけ、それから、セミナーに行ったり、資格勉強するのが継続するコツだと私も思います。

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