LE社のエンジニアたちの風がふくまま気の向くまま本音コラム

未経験者から見た未経験者の教育

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 (株)リーディング・エッジ社の「未経験者のホープ」と呼ばれた松戸と申します。わたしは高卒(文系)の元フリーターで、社会人歴もない経歴でこの業界に入りました。今回はそんな未経験者から見た未経験者の教育に関して感じたことを書かせていただきます。

■目先の技術もいいけど、まずはドキュメント作成能力

 会社としては未経験者を雇用した場合、コストなどを考えると一刻も早く現場の技術を覚えてもらって前線に立たせたいはず。でも長い目で見た場合はその限りではないと思います。

 「このExcelってファイルは何ですか?」

 入社後にこんなことを聞いたのは、わたしだけかもしれませんがExcel、Word、PowerPointはこの業界では使えて当たり前に感じる技術なだけに安易に“使える”という先入観をもたない方がいいでしょう。

 過去にこんな資料がありました。

  • 各項目にナンバリングがされていない(質問する時に「3ページ目の上から何行目の……」と言わなければならなった)
  • 数字のみで何の資料かわからない(いつ、誰が、何のために作った資料なのか全然読み取れなかった)
  • 会議の際に各自持参の旨が記されているが、印刷プレビューの設定がされていない(自分で設定を行わなければいけなかった)

 社内だけで使う資料ならまだしも、取引先への提案資料や納品物となれば自社の評価にも響きますよね。誰が言ったかは知りませんが、Excel、Word、PowerPointはSE(システムエンジニア)の三種の神器とはよく言ったものです。技術も大切ですが、それと同じようにドキュメント作成能力を伸ばすことをおすすめします。

■安物でいいので、道具をそろえて

 この業界は取引先への会議や出張、常駐勤務など他社の方々と接する機会が数多くありますよね。身なりや持ち物が締まっていると相手の印象も良くなるものです。会議などで大きい手帳を持ってる人を見かけると、仕事ができそうな人って感じがしませんか?

 これはわたしが某大手ベンダーに出向していた時のお話です。運用フェイズのヒアリングを行うとのことで、プロジェクトリーダー、他社パートナーさん、わたしの3名でお客様先へ訪問することになりました。わたしと他社パートナーさん(以後、Aさん)は、お客様と初対面ということもあり、名刺交換を行おうとした時にAさんから一言、

「名刺を忘れました」

そこは、「現在、名刺をきらしてしまっています。申し訳ありません」とかだろー!! と思わずツッコミそうになりました。その後、各自手帳やら資料やらをカバンから取り出しているときに、Aさんはまたまた意外なことしてくれました。カバンから何を取り出したかというと、

  • シャープペン(これは良いとおもいます)
  • 何かのプリントの裏紙
  • 机に置くタイプのカレンダー

 「……」

 さすがにその場にいた全員が注目しました。会議後にプロジェクトリーダーからAさんにお説教があったことは、言うまでもありません。さすがにお客様先で使うものではないですよね。Aさんはそれ以降、お客様先の会議に連れて行かれなくなってしまいました……。

 仕事のやり方は人それぞれなので道具を持っていない(不要だと思ってる)方は、道具をそろえるのに抵抗があるかもしれませんが、使い慣れてくると不思議と新しいものや高級なものが欲しくなってくるものです。これを機にいろいろとそろえてみませんか?

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