言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

そのファイル、いつ消すん?

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サーバを管理していると、ファイルサーバに無制限にデータが溜まるのが非常に気になります。例えば1TBくらいのデータがあったとしても、アクティブなのはせいぜい100MBくらいで、あとは全く見られないようなファイルがほとんどです。何か整理しているかと言えばそんなこともなく、ただ、保存しているだけです。そんな、たぶん未来永劫見ることのなさそうなファイルを、大事にファイルサーバに保存している訳です。

この不要なファイルの量が、年月を重ねると馬鹿にならなくなってきます。HDDの容量が異様なほど大きくなってきているので、単に保存するだけなら費用を安く抑えることはできます。ただ、「ちゃんと保存できてます」の補償が面倒くさいです。新しいデータと古いデータを分けて管理しているところは稀です。だいたいどこにどんなファイルが保存してあるか分からないまま、漠然とストレージの容量だけが増えていきます。

これがローカルのHDDならいいですが、クラウドで管理するとなると容量に対して費用が掛かってきます。ぶっちゃけ、要らないデータに高いお金は払いたくないです。「いつか必要になるかも」と、無造作に保存したデータなんてただのゴミです。レビューで没になった版のドキュメントを履歴と称して後生大事に保存しているプロジェクトにいたことがりますが、初見の人にとってはトラップにしかなりません。むしろ、消してくれた方が見通しが良くなってありがたいです。

実際のところ、テラ単位のデータを活用する手段は無いでしょう。整理されていないデータはただのゴミです。古いデータほど、意図をもって取捨選択しないと活用は難しいです。そもそも、作成されたドキュメントも「その場、その人」のためのものがほとんどで、先々、第三者が見て活用することが想定されていません。そういうドキュメントは、役目を果たしたらさっさと消して、アーカイブ用にまとめ版にリライトするくらいしないと活用は難しかもしれません。

情報資産の保存に関しては、コンピュータが普及する前から似たような感じだったように思います。ちょっと歴史の古い会社になると、必ずと言っていいほど物置小屋みたいなところがあります。そこに、博物館にならんでもおかしくないような古い機材やら図面が埃をかぶっていたりします。「いつか使うだろう」と取っておいたはいいが、忘れられたのでしょう。理不尽に増え続けるデータも似たようなものでしょう。これを理不尽と受け取るより、人の性質と受け流した方が心穏やかに過ごせそうです。

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