AIは人類を滅ぼせない (だがエンジニアは滅ぼす)
AIについて書いていたコラムがあったので、便乗して書いてみました。自立制御されたロボットが人類の脅威となるような内容の映画を幾つか知っています。しかし、AIに人類を滅ぼすことはありません。AIが自立的に思考して人類を滅ぼすくらいに進化する前に、誰かがAIを使った兵器を使用して人類が滅ぶでしょう。もしくは、AIを使用することで社会競争が激化して、社会秩序が崩壊してしまうというのもあり得ます。どちらにしても、AIが人と同じ発想を再現して人類を滅ぼすことはありえません。
もし、人と同様の思考ができるAIが作られるとすれば、絶対に必要なものがあります。それは「世界平和」です。安定した社会基盤がなければ、高度な技術は維持できません。もし、人と同様の思考ができるようなAIを作り出すとするなら、よほど安定した社会基盤がなければ無理だと考えます。現代のように、お互いの利益のために競争ばかりしているようでは、実現するのは無理かと思います。もし、人類が想像を絶するようなユートピアを築き上げれば、人と同様の思考ができるAIが生み出せるかもしれません。
コンピュータが人と同様の思考ができない理由に、私たちの思考や感情の根源が何かが解明されていないというのもあります。もし、そういう根本的なものが解明されれば、万人を分け隔てなく幸福にできてしまい、人類の抱える大半の問題が解決してしまうように思います。現代人では想像もできないようなユートピアが実現してしまい、いちいち人と同じような思考をするコンピュータなど作る必要も無くなることでしょう。人と同様の思考ができるAIが出現する前に、人類が幸福になってしまうというのが私の定説です。
AIやロボットが人類に反旗を翻すという発想は、ゾンビに噛まれた人がゾンビになるという発想と同列かと考えています。エンターテイメントとしては面白いです。ただ、人間の最大の敵は人間かと思います。自律AI搭載の殺人ロボットより、AIを手にしたご都合主義な人間の方が現実的で怖いです。あなたがエンジニアなら、要件の決まらないAIの案件が一番の脅威かと思います。あなたをリアルに炎上案件で焼き尽くしてしまうことでしょう。そんな殺人案件(マシーン)が、日本で自律的に歩き回っているそうです。
AIが発達するより、人間の発想が進化して欲しいものです。どうして要件も決まらないのに「AI」なんてバズワードだけでプロジェクトを立ち上げるのでしょうか。それを取ってくる営業も営業です。何をやるか決めずに取引をするなど、狂気の沙汰です。AIという技術の下に、何人のエンジニアの亡骸が埋まっていることでしょう。もしAIが意思を持つとするなら、エンジニアの非人道的な扱いに対しての怒りかと思います。自分を作り上げた親のような存在をぼろ雑巾のように扱えば、きっとAIも怒ることでしょう。AIに人類が滅ぼされたくないと思うなら、エンジニアの待遇をもっとよくするべきかと思います。
コメント
おたみ
>要件の決まらないAIの案件が一番の脅威かと思います。
AI 案件ではありませんが、似たような状況の案件にここ数年携わって四苦八苦しているとこなので思わず、苦笑いが出ました。。。