言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

私がエンジニアとしてスキルを身につけられた理由

»

私はもともと正確に仕事をするのが苦手でした。とにかく数え間違いが多かったです。バイトで店舗の在庫を数えたりするのでも、とにかく大変でした。他の人は滞りなくこなしているのにどうして?と、いつも気に病んでいました。後で分かったことですが、多少の程度の差はあれど、みんなそれなりにミスはあったようです。ただ、人間関係でうやむやにして難を逃れていたようです。同じミスをしても、間違いとして怒られるかどうかは、人間関係で判断されていたようです。今思うと理不尽な話ですが、これが私のエンジニアとしての能力を開花させる大きな要因でした。

ミスをして怒られるとすごく苦痛です。どうにかしてこの苦痛から逃れられないかと行き着いたのが、Accessの使い方でした。データベースの正規化の話を聞いて、「これを使いこなせれば入力ミスを大幅に減らすことができる!」と閃いたのは今でも覚えています。そういう動機でAccessを勉強しだして、入力ミスを大幅に減らすことができました。あとこの時に、思いもよらずデータを読み解く力がつきました。これがエンジニアとしてスキルを伸ばすための決定的な強みになりました。

私は現在、インフラエンジニアを生業としていますが、本当にやりたかったのはデータベースエンジニアだったのかもしれません。インフラも嫌いではありませんが、データを読めるようになったおかげで難なくこなせるようになったからそっちに流れた。というのが実際のところです。ITのエンジニアをやる以上、大量のデータ、複雑なデータと向き合うことは避けられません。どういう種類のエンジニアをやるにしても、データが読み解けることは圧倒的なアドバンテージになると思います。

ITエンジニアとしての能力の決定打は、大量のデータ、複雑なデータを読み解く力だと思っています。この力を鍛えずに最新技術の習得に奔走しても、伸び悩むことになるでしょう。最新技術のコンセプトを読み解くと、十年前の技術に比べて複雑化しています。まずここで躓きます。習得した後も、プロが作るシステムは規模が大きいです。書籍やネットに公開されているテストーコードと桁が違います。大量のデータを処理できる能力が身についていなければ、ここで挫折します。

私はもともとそんなに能力の高い人間ではありません。エンジニアとして振舞えるだけの能力を得られたのは、データを読み解く力のおかげだと思っています。もし、スキルで伸び悩んでいる人がいるなら、身近なドキュメントの読み込みやデータの整理をしてみてはいかがでしょうか。データやドキュメントは何十回と目を通してみてください。それが理解の深さに繋がり、データを読み解く力に繋がります。結局、大事なのは地道な努力ということになります。

Comment(2)

コメント

おたみ

そもそも Access に興味を持つこと自体、エンジニアとしての素養があった証左かもしれませんね。

多くの方は Access が何者かなんてことに興味がない、そもそも Access という名前を耳にする機会すらなかったかもしれません。


個人的には人間関係もまたデータでもあり、別のデータが表出した結果と捉えています。
何故そう言う人間関係が出来上がっているのか、という視点での分析も面白いと思います。

大都会東京

分かりますわ〜。私の場合はExcelVBAでした。なので、今はその開発してます。しかし、突然Accessには行かなかったすね笑。
あ!正規化か!とはなりませんでしたわ。
応用情報でやりましたけども。

コメントを投稿する