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仕事ができる人ほど失敗する危機管理

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恋愛でもそうですが、熱中しているとすごく楽しいです。しかし、楽しいからといって量を抱え込み過ぎると、失敗した時のダメージが大きくなります。多くの仕事を手がけるというのは、あなただけの問題ではありません。仕事の量が多いということは、関わる人の仕事量も増えます。また、受けた仕事を気まぐれに中断することも許されません。仕事ができる人、楽しいと思う人ほど、盲点になりやすいポイントです。

仕事が上手くいっていたり、楽しかったりすると残業が苦にならないようです。仕事に没頭していると、「自分は凄い人だ」とか「頑張った分だけ結果が出る」という思考回路になってしまうようです。ここに、普通の思考の人が入ってくると感覚のズレが発生して話が合わなくなってしまいます。仕事に対してテンションが高すぎると、「何でこんなに楽しい仕事なのに頑張らないんだ!」という感覚になってしまい、入ってきた普通の感覚の人に自分の感覚を押しつけてしまいます。

以前は、団塊世代特有の考え方かと思っていましたが、誰でもこのような思考に偏っていく傾向があるようです。何かが上手くいくと勢いがつきます。ただ、勢いのついた状態で何かにぶつかると、勢いの分だけダメージが大きくなります。なので、何かが上手くいっているときほど慎重になる必要があります。上手くいっている時は、自分の思考が何でもかんでも正しく思えてしまうし、人に話しても説明ができてしまいます。自分で気づけないと、どこまでも勢いに任せて突っ走ってしまいます。

人に評価されると、「自分は優れた人間だ!」と思い込んで、この先ずっと上手くいくと思いがちです。仕事が上手くいっていると万能感で舞い上がって、どこまでならできるのかを考えなくなります。これが、仕事ができる人が危機管理を怠る原因です。このリスクを避けるには、本人の能力がどれだけ優れているかより、精神がどれだけ成熟しているかがポイントになります。良い評価、良い状況に舞い上がったら足元をすくわれるということです。

企業という仕組みでは、舞い上がる人に対してブレーキが利きにくいです。仕事で結果を出すと、更に多くの結果を求めてきます。長期的な成長より、その場の結果が優先されがちです。競争がヒートアップしやすい環境です。社内での競争にヒートアップしすぎて社外が見えなくなるのがリスクです。リスクといっても、何も仕事に限ったことではありません。仕事に没頭しすぎて恋人に振られたり、奥さんに愛想つかされたりと、そういう失敗だってあります。少しクールダウンして危機管理を考えてみてはどうでしょうか。

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