言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

チップの習慣にみるメディアの生き残り戦略

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ゲーム業界や音楽業界など、メディアに関わる業界について思うことがあります。ゲーム会社で働いている人と話していると、「生き残り戦略」というキーワードを聞くことがあります。会社として生き残るためには、人気の高いゲームを出し続けるとか、いかにお金を回収するかとか、そのような話です。メディアに関わる産業でのお金の回収というのは、非常に大変なのだと痛感します。ゲーム会社ならまだしも、音楽業界のアーティストはもっと大変という話も聞きます。

今まで日本がとってきた「より良いものをより安く」というコンセプトは、ある程度の成功を収めてきました。おかげで、電化製品や食料品、サービスなど、安価で質の高いものを利用することができるようになりました。しかし反面、ゲーム業界では開発にかかる手間に対して資金を回収することが難しくなりました。その結果、「課金」という方式が採られるようになりました。急激に伸びるゲーム会社をみていると、稼いでいる手段はこの課金です。

個人的には課金には反対です。長い目で見ると、質の低いゲームを高額で遊んでいることになるからです。結局のところ、「より良いものをより安く」を追求しすぎてお金の回収が難しくなっています。この状況を打開するのは、ゲーム会社の努力というより、ゲームを遊んでいるユーザの意識を変えることかと思います。ゲームは娯楽です。娯楽を支えるのは、楽しむ人の意識にかかっています。「なんか面白いもの出せ」と、どこかの会社に丸投げしているようでは、娯楽の恩恵を得ることはできません。

そこで思い浮かんだのが「チップ」です。外国で飲食店に入ったとき、従業員にさりげなく渡すお金です。良いと思ったものにお金を渡すメンタルと、それを実現する手段が日本にはありません。それを歪んだ形で実現したのが、「課金」という方式かと思います。そろそろユーザも気付くべきです。お金を出し渋っていると、かえってお金をむしり取られます。良いと思ったものには、先手でお金は出すべきです。お金は払った理由でも価値が変わります。快く出されたお金は人のモチベーションを上げます。それだけ付加価値が高いのです。

ゲーム業界より厳しいのは音楽業界です。動画配信サイトや定額サービスなどで、一曲の音楽に対して払われるお金は少なくなっています。好きな音楽を支えるには、アーティストへダイレクトに投げ銭ができる仕組みが欲しいです。私は物に対して執着が無いのでグッズは要りません。時間が無いのでライブにも行けません。「あなたの曲が素晴らしい」とダイレクトにお金を届けたいです。これからは、そういうことをしていかないとメディアを支えていくのは無理かと思います。メディア(文化)を支えるのは会社でも資本主義でもありません。それを楽しむ人の意識にかかっています。

端的に言えば、楽しんだものにちゃんとお金を払おうということです。

Comment(1)

コメント

smb。

課金が激しく求められるゲームは、のめり込んでいる間はがっつりと課金をしますが、時間が経つと熱が冷めて課金しなくなりました。
そのままやらなくなったゲームもあります。
逆に、そんなに課金せずともある程度やり込めるようなゲームは長く続けて、続ける内に定期的に課金するようになりました。
身内ではこれを「お布施」と呼んでいたりします。
特に課金する必要なはないけれど、新しいサービスやイラストなどに有難うの意味も込めて、ですね。


動画の配信なんかでも、「投げ銭」という仕組みが出て来ていたりします。
無料で視聴も出来ますが、素晴らしいと感じればお金を渡せる仕組みです。


この流れが、もっと大きなところでも活性化するといいな、というのは本当にそう思います。
願わくば、そっちが主流で課金至上主義を駆逐してくれればいうことはないです。。。

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